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HN:
teamBDR
性別:
男性
職業:
高校生
自己紹介:
このブログは退屈な日々を革命すべく集まった6人のブログなんDA。
メンバーの紹介なんDA
[Joker(ジョーカー)]この団を作った人。学園都市の日常・科学サイドを書いてるのはこの人。ボディサイドのガイアメモリをコンプしている。最近、teamBDRが満足同盟となんら変わりない事に気づいたが、狙ってなどいなかった。いや、ホンとにマジで。まあそんな事はどーでもいいから、満足しようぜ!!
[ナレ神(シン)] 貴重な「純粋なツッコミ役」。LUKEとは実況・解説コンビである。最近、兄のオタクライフを書いた記事が大ヒットした。
[ガチャピン]旧かみやん。最近はこっちの名を名乗るほうが多い。通称、魯迅(ろじん)。又は、北大路魯山人(きたおおじろさんじん)。もうなんか『お姉ちゃん』しか言わないかわいそうな人。teamBDRの中でもトップクラスにアレな人なんDA。
[S(サジタリウス)] 変態である。クラスの女子、挙句の果てには学校の先生にまで変態と言われてしまったぞ!この変態軍人めが!!
[Sgt.LUKE(サージェント.ルーク)] おそらくこの団最強の男。その脳内は無限のユーモアにあふれている。もしかしたらアンサイクロペディアを超えているかもしれない。ちなみに食玩のサイクロンメモリを持っている。
[XILE(ザイル)] 割と普通人。EXILEのファン。この団に入ってからまわりに毒されてきた。被害者。だが本人は楽しそうである。
メンバーの紹介なんDA
[Joker(ジョーカー)]この団を作った人。学園都市の日常・科学サイドを書いてるのはこの人。ボディサイドのガイアメモリをコンプしている。最近、teamBDRが満足同盟となんら変わりない事に気づいたが、狙ってなどいなかった。いや、ホンとにマジで。まあそんな事はどーでもいいから、満足しようぜ!!
[ナレ神(シン)] 貴重な「純粋なツッコミ役」。LUKEとは実況・解説コンビである。最近、兄のオタクライフを書いた記事が大ヒットした。
[ガチャピン]旧かみやん。最近はこっちの名を名乗るほうが多い。通称、魯迅(ろじん)。又は、北大路魯山人(きたおおじろさんじん)。もうなんか『お姉ちゃん』しか言わないかわいそうな人。teamBDRの中でもトップクラスにアレな人なんDA。
[S(サジタリウス)] 変態である。クラスの女子、挙句の果てには学校の先生にまで変態と言われてしまったぞ!この変態軍人めが!!
[Sgt.LUKE(サージェント.ルーク)] おそらくこの団最強の男。その脳内は無限のユーモアにあふれている。もしかしたらアンサイクロペディアを超えているかもしれない。ちなみに食玩のサイクロンメモリを持っている。
[XILE(ザイル)] 割と普通人。EXILEのファン。この団に入ってからまわりに毒されてきた。被害者。だが本人は楽しそうである。
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第2話「とあるWの仮面ライダー/この街を守る者」
レストランでの戦闘から1時間後、承太郎と仗助は風都の鳴海探偵事務所の前に立っていた。
「じゃあ承太郎さん・・・」
仗助は承太郎の顔を見て確認を取る。
「ああ・・・行くぜ」
そう言って承太郎は建物の奥へと進みだした。階段を上り、2階の扉の前に立つ。どうやらこの扉の奥に先ほどの仮面ライダーの男がいるようだ。
コン コン
承太郎は扉を軽く2回ノックした。その5秒後くらいに扉が開き、先ほどの男が目の前に現れた。
「待ってたぜ」
男はそう言って承太郎たちをソファの方に案内した。男も承太郎たちの向かい側のソファに腰をかける。事務所内はなかなかの広さを誇っており、見た目はいかにも推理小説に出てくるような探偵事務所といった感じだった。部屋の奥の方を見ると中学生くらいの女子2人がなにやらコーヒーの準備をしている。手伝いだろうか。熱心な中学生だと承太郎は思った。
「さて、まずは自己紹介だな。俺は左翔太郎」
男が名乗ったので承太郎も、
「俺は空条承太郎。こっちは俺の叔父の東方仗助だ」
と名乗った。すると翔太郎は不思議そうな表情で、
「叔父? 甥じゃなくてか? どう見てもあんたのほうがその仗助とかいう高校生よりも年上だろう」
「ああ、色々わけありでな。俺はこの街の人間じゃあない。実はこの仗助は俺のじいさんの隠し子でな、それが最近になって発覚した。俺はじいさんが死んだ時のための財産分与の説明を仗助にするためにこの街の滞在を許されたんだが・・・」
承太郎の顔つきが厳しくなる。
「俺がこの街に来た頃、つまり1週間ほど前から仗助はあるトラブルにさいなまれていた」
「さっきのドーパントと関係があるんだな?」
「ドーパントというのか・・・あれは」
「ああ、この街には裏でガイアメモリっつー人間を怪物に変身させる道具を売っている連中がいる」
「なるほどな・・・で、さっきの質問だが、答えはイエスだ」
「きっかけは些細なことだったんす・・・」
仗助が重苦しそうに口を開いた。
「あの野郎・・・アンジェロは死刑判決を受けるほどの凶悪な犯罪者で、つい1ヶ月ほど前に関東拘置所から脱獄してきた野郎っす。奴は異常性癖の持ち主で、捕まる前はこの街の15歳以下の子供を何人も誘拐、強姦、そして殺害するような、死刑になって当然の男だった」
仗助はさらに語りだす。
「あの日、承太郎さんがやってくる1日前。俺は警察官をやっていた俺の祖父と学校の帰り道に出くわして、一緒に帰宅していた。その途中、俺とじいちゃんは目撃した。アンジェロが今まさに子供を襲おうとしているところを!! その道は人通りがまばらな道で、近所の人間しか通らないような道だった。とにかく俺とじいちゃんはアンジェロを押さえて、子供たちをその場から逃がした。だが、アンジェロは力を振り絞ってその場から逃走した。『いい気になるなよッ!! てめえら2人とも皆殺しだ!!』という呪いの言葉を残して・・・」
その時、仗助は何かを押しこらえるような顔をして黙り込んでしまった。まるで自分の中から湧いてくる怒りだとか悲しみだとかの感情の爆発を食い止めるように。
そこで承太郎が代わりに続きを語りだした。
「その日の夜、仗助の祖父は仗助の目の前で謎の死を遂げた」
「なんだって・・・!」
翔太郎は仗助がなぜ黙り込んだのか、その理由を理解した。
「仗助の祖父は食後にブランデーをやった後に、蛇口から汲んだ水を1杯飲んだ。その直後、仗助の祖父の全身の血管が破裂し、亡くなったんだ。その時仗助は確かに聞いたらしい。アンジェロの笑い声を。『次はお前だ・・・』と言う声を・・・」
「おい、ちょっと待ってくれ。だがアンジェロはどうやって仗助のじいさんを殺したっていうんだ? アンジェロがその場にいたという保障はどこにもない」
「それなら答えは簡単だ。仗助の祖父を殺したのは、アンジェロが持つスタンド能力。アクア・ネックレスだ」
「スタンド・・・能力?」
「お前もさっき見ただろう。仗助のスタンド、クレイジー・ダイヤモンドを。この街で開発しているという超能力とはまったくの別物だが、まあやっていることは似たようなものだ。ただひとつ違うのは、スタンドにはその使用者の精神エネルギーを投影したパワーあるビジョンが発生することと、そのビジョンを視認、および攻撃できるのはスタンド使いとレベル4以上の超能力者ということだ。さっきの様子だとどうやら仮面ライダーに変身した者も見ることができるらしい」
「え~と・・・ビジョンってのはつまりあの屈強そうな人型のあれだよな?」
「そうだ」
「そうか・・・」
翔太郎はしばらく視線を宙に泳がせたが、やがて承太郎の目を見て、
「まあわかった。スタンドについてはな。で、肝心の殺した方法は?」
「それは奴のスタンド、アクア・ネックレスの能力だ。スタンドにはそれぞれ特殊な能力が備わっている場合が多い。たとえば俺のスタンド、スタープラチナは2秒間時を止めることができる。仗助のクレイジー・ダイヤモンドは壊れたものや傷ついたものを直す(治す)ことができるといった具合にな。奴のアクア・ネックレスは水の中に溶け込むという能力を持っている。それで仗助の祖父が飲んだ水の中に潜入し、体内に侵入したんだ。さらに奴のスタンドは遠隔操作型だ。俺たちのスタンドは近距離操作型で、パワーやスピードはあるが動かせるのは自分からせいぜい半径2メートル以内だ。それに対し遠距離操作型はパワーはないがかなり遠くの距離まで動かすことができる」
「なるほど。つまりアンジェロは遠くから水道管にアクア・ネックレスを侵入させ、仗助のじいさんの水の中に入れるようにしたのか」
「スタンド自体にも視覚や聴覚、発声能力はある。この線で間違いはないだろう」
承太郎がそう言ったのを聞いて、翔太郎はソファから立ち上がった。
「よし! これで情報は集められた。後はアンジェロを探し出して倒すだけだ」
「問題は奴が今どこにいるか・・・だな」
承太郎は地面の方に視線を落として考え込む。だが、
「心配無用。うちには世界一の優秀な助手がいる」
翔太郎がそう言ったとき、事務所の奥にあった鉄の扉が開いて、中から1人の少年が出てきた。
「お呼びかい? 翔太郎」
「ああ、いつもの頼むぜ。フィリップ」
どうやらこのフィリップという少年が助手らしい。
「さあ、検索を始めようか」
フィリップはそう言ってニヤリと微笑んだ。
「どうぞ」
奥にいた女子中学生2人がコーヒーを運んできた。
「ありがとう」
承太郎はコーヒーを2つ受け取って、1つをうつむいている仗助の前のテーブルに置いた。
「君たちは?」
「私は佐天涙子です」
「初春飾利です」
承太郎は翔太郎の方を見る。すると翔太郎は、
「こっちに来てくれ」
と言って、フィリップと一緒に奥の扉に入っていった。承太郎たち、それから佐天たちも翔太郎の後を追う。
扉の奥はなにやら巨大な格納庫のような空間になっていた。承太郎たちは鉄格子の柵のない足場を下に落ちないように気をつけながら歩いてゆく。
「これからいったい何が始まるんだ?」
ホワイトボードの前に分厚い辞書のような本を持って立つフィリップとその隣の翔太郎を見て、承太郎は佐天に聞いた。
「フィリップさんには“地球(ほし)の本棚”っていう能力があるんです」
「何だそれは・・・超能力の類か?」
「ええ・・・この街の能力検査では一応レベル5に認定されたとか。なんでも地球が持っている情報データバンクにアクセスして、地球全土の情報を意のままに得ることができるそうです」
佐天がそう言い終わった後、フィリップがなにやら目をつむり右手で本を小脇に抱え、左手を真横に振り上げた。どうやら先程フィリップが言っていた“検索”とやらが始まるようだ。承太郎はさっき佐天にもらったコーヒーを飲みながら様子を見る。
フィリップの精神は左手を振り上げた瞬間から、真っ白な空間に無数の本棚が並ぶ場所に飛ばされていた。
『検索する項目は“アンジェロの居場所”』
現実に存在するフィリップの肉体を通して翔太郎の声がフィリップの精神に語りかけてくる。
『最初のキーワードは“アンジェロ”。次に“アクア・ネックレス”。最後に“アクアのガイアメモリ”だ。この3つが重なる場所に奴はいる』
無数にあった本棚がすべるように並び替えられていき、フィリップの前には1冊の本だけが残った。
「枇杷黄(びわこ)大橋・・・風都と常盤台(ときわだい)地区をつなぐ橋の下。アンジェロはそこにいる」
現実に精神が戻ってきたフィリップはそう告げた。
「枇杷黄大橋・・・奴はそこに・・・!」
そうつぶやいて仗助は飛び出してゆく。
「あッ! おいちょっと待てよ!!」
翔太郎も仗助を追って飛び出していった。
さっきまで晴れていた空はいつの間にか暗雲が覆いつくしてしまっていた。今にも雨が降り出しそうな天気だ。
「おい仗助! 何の準備もなしに奴に挑むのは危険だろ!」
翔太郎の声に仗助は耳を貸そうとしない。ただひたすらにスタスタと早歩きを続けている。
「そりゃあ・・・じいさんを殺されて・・・奴を、アンジェロをぶっ殺したいほどに憎んでいるのはわかる。だがこういうときこそ冷静じゃなきゃあ・・・」
「翔太郎さん。俺のこの気持ちをそんな安っぽい復讐心と一緒にしないでくださいよ」
「え?」
早歩きを続けながら仗助は語る。
「俺のじいちゃんは・・・この街を守る誇り高い警官だった・・・・・・アンジェロから子供たちを守るときも、じいちゃんの目にはこの街の誇り高い魂が宿っていた・・・俺はその誇り高い魂を受け継ぎたいんすよ。じいちゃんが愛したこの街を、俺も守りたい・・・」
翔太郎はその話を聞いていて、自分の師匠である鳴海荘吉を思い出していた。
「(そういえば俺も・・・あの人の魂を受け継ぎたくて、仮面ライダーやってるんだったな・・・)」
仗助は空を見上げ、
「この空の暗雲は、これから奴の心にかかる暗雲っす。俺がかけてみせるっす・・・・・・」
そうやっているうちに、仗助たちは枇杷黄大橋の下の堤防に着いた。左側には幅50メートルを誇る大童(だいどう)川が流れ、堤防の上の道にはきれいに植樹された枇杷の木がいくつもの橙がかった黄色い枇杷を実らせていた。この橋が枇杷黄大橋と名付けられた由縁である。そして、
「ヒヒヒ・・・まさかそっちから来てくれるとはなァ・・・・・・仗助、翔太郎よぉ」
目の前には凶悪な顔で枇杷をかじるアンジェロの姿があった。
「お前が・・・なるほど、新聞で見たことのある顔だぜ。なあ、アンジェロ」
翔太郎はアンジェロをにらみつけながらそう言った。
「てめえら・・・この枇杷を見てうまそうだと思った・・・だろ? 食わせねえよッ! てめえらには死んでもらうからなァ!!」
「いいや、俺たちは食うぜ。このうまそうに実った枇杷をな。てめえを倒す記念だッ!!」
翔太郎はアンジェロを指差して高らかに宣言した。そして空にかかっていた暗雲はついに雨の雫を落とし始めた。その時、
「ミィ~イ・・・」
翔太郎は何か声がしたような気がして横を向いた。見れば草陰に子猫がうずくまっていた。
「(あいつは・・・さっきの!?)」
翔太郎は思い出す。確かあの猫は午前中に受けた依頼で飼い主の元に返したはずの猫だ。
「お前・・・また迷子に!?」
その様子を見たアンジェロは、
「こいつはもしや・・・!」
ニヤッと笑って猫のいる草むらを川に潜伏させていた、アクア・ネックレスに変身させたアクア・ドーパントで攻撃した。
バシュバシュバシュゥゥゥッ
超高圧で発射された水の針が子猫を襲う。
「ミャッ!!」
「危ねえええええッ!!」
バシュバシュバシュンッ
とっさに子猫をかばって盾になった翔太郎の背中が水の針に貫かれた。
「が・・・あ・・・」
「ヒヒヒヒヒッ! 翔太郎、てめえを英雄にしてやるぜ! 子猫を救って死んだ英雄になァ!!」
アクア・ドーパントはメモリを抜き取ってアクア・ネックレスの姿に戻った。そして雨の粒を次から次へと飛び移って翔太郎に急接近。指先から出す極小のウォーターカッターで翔太郎の体を切り刻んだ。
「うおおおおおおおおおおッ!!」
翔太郎は攻撃を受けて血まみれになりながらも子猫を腹に抱えて守っている。
「翔太郎さんッ!」
仗助が翔太郎に駆け寄る。
「さあ、止めだッ!」
仰向きに倒れた翔太郎の鼻からアクア・ネックレスは体内に侵入していく。子猫は小さく悲鳴を上げてどこかに逃げていった。
「うおおおおおッ! クレイジー・ダイヤモンドッ!!」
仗助のスタンド、クレイジー・ダイヤモンドは翔太郎の胃のあたりを思いっきり殴って貫いた。
「なにィ!?」
予想外の行動にアンジェロは驚く。そしてクレイジー・ダイヤモンドは翔太郎の胃にいたアクア・ネックレスをつかむと、翔太郎の腹から腕を引っこ抜いた。
「てめえ・・・まさか仲間を犠牲にしてまで俺のアクア・ネックレスをつかもうとするとはなあ・・・」
「犠牲にはしないっすよ・・・クレイジー・ダイヤモンドッ!!」
アンジェロは翔太郎の体を見て驚いた。アクア・ネックレスが刻んだ傷も、クレイジー・ダイヤモンドがあけた穴も、翔太郎の体から跡形もなく消え去っていた。
「こいつはいったいどういうことだッ!? ・・・・・・おのれ仗助ェ!! てめえ何しやがったァッ!!」
アクア・ネックレスは口から三日月形のカッター状のウォーターカッターをクレイジー・ダイヤモンドの頭部めがけて発射した。
「うおおッ!」
クレイジー・ダイヤモンドはそれをかわしたが、代わりに肩を大きく切られた。
「くッ!!」
仗助は血が吹き出る右肩を押さえる。スタンドに与えられたダメージは本体であるスタンド使いにも跳ね返るのだ。その隙にアクア・ネックレスは液状になり、クレイジー・ダイヤモンドの右手から逃れた。
「どうやらてめえの能力は“傷を治す能力”らしいが、その様子じゃあ自分の傷は治せねえらしいなァ・・・ならてめえから死ね」
その時、仗助たちを追ってきた承太郎が遅れながらこの戦場に到着した。
「仗助ッ!!」
承太郎は走ってこちらに向かってくる。
「くたばれッ!!」
アンジェロはアクア・ネックレスを仗助に向かって再突撃させた。
「くッ・・・・・・」
肩を押さえて、それでもなんとか返り討ちにしようと構える仗助。
「おおおおおおおおッ!! スタープラチナ ザ・ワールドッ!!」
承太郎がそう叫んだ時、承太郎以外の世界のすべてが静止した。
「やれやれ・・・時を止めるのも、楽じゃあないぜ」
そう。承太郎のスタープラチナの能力は、2秒間自分以外の時を止めること。承太郎はアンジェロに歩み寄り、
「オラオラオラオラオラァッ!!」
静止した時の中でアンジェロを川に向かって殴り飛ばした。川の上空でアンジェロは静止している。
「そして時は動き出す・・・」
「ゲッパアアアアアアアアッ!!」
アンジェロは悲鳴を上げて川に落ち、流されていった。
「翔太郎! なぜアンジェロを攻撃しなかったんだッ!!」
翔太郎と仗助は承太郎に助けられ、鳴海探偵事務所に戻ってきていた。そこで翔太郎を待っていたのは仗助から事情を聞いたフィリップのきつい叱責だった。
「君は猫をかばってアンジェロの攻撃を受けたらしいが、アンジェロは君がそうすることを狙って攻撃してきたんだ。だから君がするべきことは猫をかばうことじゃあなく、アンジェロの裏をかいて攻撃することだったんだッ!」
フィリップは何故君はこんな簡単なことができないんだという、まるでテストで悪い点を取った子供をしかるような態度で説教をしていた。
「だけどフィリップ、俺がかばわなけりゃあの猫は死んでたんだぜ?」
翔太郎も少しばかりの反抗を試みる。だが、
「それはいいわけにはならない。なぜなら君の行動は結果的に仗助君を傷つけることになった」
フィリップは一瞬ソファのほうを見る。そこで仗助は初春に肩の傷の手当てをしてもらっていた。
「こんな結果を招いておいて・・・君は仗助君を生贄に猫を助けたとでも言うのかい?」
その時、翔太郎の中に堪っていた不満が弾けた。
バキィッ
翔太郎はフィリップの頬を殴った。殴られたフィリップが地面をすべるように倒れ、頬を押さえながら翔太郎をにらむ。
「何故だ・・・何故なんだ翔太郎ッ!!」
フィリップは自分が殴られた理由がまったくわからなかった。フィリップにとってアンジェロを早急に倒すことと猫を助けることを比べれば、多くの命を助けるという意味で圧倒的にアンジェロを倒すことのほうが優先事項であった。それなのに翔太郎は猫を助け、自分を殴りまでした。その理由がわからない。
「答えてくれッ! 翔太郎!!」
翔太郎もまたフィリップに自分の思いが理解してもらえない怒りと、思いを伝えきれずフィリップを殴ってしまった罪悪感に思い悩まされていた。
「・・・クソッ!!」
翔太郎は事務所を飛び出していく。フィリップは地面に座ったままうつむいていた。が、しばらくしてフィリップも力なく立ち上がると、翔太郎の後を追うようにとぼとぼと外に出た。
「彼ら・・・大丈夫なのか?」
事の一部始終を見ていた承太郎は冷蔵庫からメロンソーダとコーラ、そしてキンキンに冷えたビールジョッキを取り出している佐天に話しかけた。
「大丈夫ですよ。翔太郎さんとフィリップさんは、2人で1人の探偵ですから」
そう言って佐天はいすに腰掛け、ビールジョッキにメロンソーダとコーラを同時に流し込みながら、
「このメロンソーダとコーラのミックスジュースがお互いに甘味と炭酸を補い合っているように、あの2人もお互いに無いものを補い合ってるんです。まあ要するに2人とも半人前って事ですけど、私はそれもいいと思いますよ」
佐天は完成したミックスジュースを半分ほど一気に飲み干した。
「プッハァーーーッ!! ・・・承太郎さんも飲みます? おいしいですよ」
佐天は輝くほどの笑顔をこちらに向け、黒と緑が混ざった不気味な色の液体が入ったビールジョッキをこちらに差し出してきた。
「いや・・・遠慮しておく・・・・・・」
承太郎が少し引いているような顔をして断ると、佐天はもったいないと言うような顔で残りを一気に全部飲み干した。
翔太郎は雨の中をただひたすらに走っていた。翔太郎が愛用している帽子は雨に濡れ、彼の髪を浸していた。そして彼は再び枇杷黄大橋へとたどり着いたのであった。
「待ってくれ翔太郎ッ!」
不意に後ろからフィリップの声がした。だが翔太郎は振り返りもしない。
「フィリップ・・・お前、俺が仗助を生贄に猫を助けたって言ったよな?」
翔太郎の声はいつもと違い、まったく温かみのない生気が感じられない声だった。
「なら今度は、俺は俺を生贄にしてアンジェロを倒す・・・」
それをフィリップは黙って雨に打たれながら聞いていた。そして話を聞き終わるとフィリップは水たまりを踏みしめながら翔太郎の背後に近寄り、
「翔太郎・・・!」
フィリップは翔太郎の顔をこちらに向けさせ、
バキィッ
先程翔太郎にやられたように、フィリップも翔太郎を殴った。
「フィリップ・・・てめえ!!」
翔太郎は逆上してフィリップの肩をつかむ。フィリップも負けじと翔太郎の肩をつかんで、取っ組み合いの状態となった。やがて2人は堤防の坂をお互い肩をつかんだまま川原まで転がり落ちた。
下になった翔太郎のマウントポジションをフィリップが取る。
「翔太郎ッ! 君は未熟で半人前のハーフ・ボイルドさ!!」
フィリップは翔太郎の顔をまっすぐに見つめて叫びかける。
「何だと!? てめーこそ頭が固くて融通のきかねえ頑固者じゃあねか!!」
翔太郎も負けじと罵り返す。が、フィリップは、
「・・・だけど、そこに僕たちのそれぞれのいいところがある」
急に穏やかな口調になったフィリップに翔太郎はハッとした。
「僕たちは、2人で1人の探偵なんだ・・・お互いの長所で短所を埋め合って、更なる高みに到達できる・・・それが僕たちじゃあないのか?」
その言葉は先ほどから降り続けている雨のように翔太郎の心を打ち、素直に染み込んだ。
「・・・ああ、そのとおりだぜ。相棒」
翔太郎はフィリップに微笑みかける。それを見てフィリップも微笑んで翔太郎の上からどき、そして翔太郎に右手を差し出した。翔太郎はその手を力強く握り、2人で共に立ち上がった。2人の間に嬉しいような照れくさいような空気が漂う。その時、
バババババババババァァァァァァァァンッ
翔太郎たちの目の前で水が急に沸騰したように弾けた。何事かと2人は川の方を見る。
「ヒヒヒヒヒ・・・てめーら、さっきはよくもやってくれやがったなあ・・・! ヒヒヒッ!!」
凶悪な笑みを浮かべたアンジェロが川からずぶ濡れの状態で上がってきた。
「アンジェロ・・・! 今度こそ俺たちが倒すッ!!」
翔太郎はアンジェロを指差し、絶対勝つという決意を込めて宣戦布告をした。
「俺たちだとぉ? ヒッ! 笑わせるぜッ!! てめえら2人で俺に勝つなんて、無謀にもほどがあんじゃあねえのかい!?」
アンジェロは嘲笑する。だがその時、
「2人じゃあないっすよ。お前の敵はここにもいる」
声は堤防の坂の上からだった。アンジェロは目線を少し上に持っていく。そこにいたのは仗助と承太郎だった。
「てめえらァ・・・!!」
正直アンジェロは最悪だった。仗助と承太郎にはスタンドによる厄介な能力がある。1対1ならともかく、1対多では絶対に戦いたくない相手だった。だが、すぐにアンジェロは凶悪な笑みを取り戻し、
「そうだ・・・俺にはガイアメモリがあった・・・!! 人間を超越し、神にも等しくなれるこの力ァ・・・」
アンジェロはアクアのガイアメモリを取り出し、自分の首の生体コネクタに挿し込んだ。
―アクア!―
アンジェロがアクア・ドーパントへの変身を遂げる。そして同時にアクア・ネックレスを出現させた。
「ヒヒヒッ! 恐れるものは何もない・・・俺はこの街を支配するんだよォ~~~!! ヒヒッ! ヒヒヒヒヒッ!!」
「そんなことはさせねえ。俺たちがいるかぎりなあ」
翔太郎はずぶ濡れになって体に張り付いている服を直しつつ、ジョーカーメモリを取り出した。
「行くぜ、相棒」
―ジョーカァーッ!―
「ああ」
フィリップもサイクロンメモリを取り出した。
―サイクロン!―
「変身!」W「変身!」
翔太郎がダブルドライバーを装着すると、同時にフィリップの腹にもダブルドライバーが出現する。それにフィリップがサイクロンメモリを挿し込むと、サイクロンメモリは翔太郎のダブルドライバーの右側のスロットに転送された。さらに翔太郎はダブルドライバーの左側のスロットにジョーカーメモリを差し込み、ドライバーを左右に開いた。
―サイクロン! ジョーカァーッ!―
ダブルドライバーからメモリの名を叫ぶ音声が轟く。そしてフィリップの精神は翔太郎の体へと移り、翔太郎の体は仮面ライダーダブル・サイクロンジョーカーへの変身を遂げた。緑と黒の戦士はアクア・ドーパントを指差し言った。
『「さあ! お前の罪を数えろッ!!』」
その時、精神が翔太郎へと移り、抜け殻となったフィリップの体が倒れようとした。だが、それを察知した承太郎がフィリップの体を受け止めた。
『ありがとう、承太郎さん。僕の体を頼みます』
ダブルの中のフィリップの精神が承太郎に話しかけた。それを受けて承太郎は少し不満そうに、
「・・・ああ」
と言った。
「翔太郎さん! スタンドの相手は俺がッ」
仗助が堤防の上から降りて、アンジェロに走り寄っていく。
「ああ! じゃあこっちはアンジェロの野郎を・・・!!」
ダブルは左の拳を握り締め、アクア・ドーパントに殴りかかった。
「ゲゲェッ!!」
アクア・ドーパントは口から大量の泡を吐き出し、ダブルのパンチの威力を相殺した。
『翔太郎! やはりこいつには“ヒート”の熱が有効なんだッ!!』
「よし! メモリチェンジだッ」
ダブルの右手がヒートメモリをつかもうとした時、
「させるかよォッ!!」
アクア・ドーパントが吐いた泡がダブルの腕にまとわりつき、腕の動きを封じた。
『何ッ!?』
「ヒヒッ! 窒息死だッ!!」
アクア・ドーパントは今度はダブルの顔に球状に水を吹きかけ、ダブルを呼吸不能の状態に追い込んだ。
「ゴバァッ・・・!!」
ダブルは息もできず、腕も動かせない状態でもがき苦しむ。
「翔太郎さんッ!! フィリップさんッ!!」
『人の心配してる場合かコラァッ!!』
アクア・ネックレスは蛇のように仗助の体に巻きついた。
「グゥッ!」
仗助はクレイジー・ダイヤモンドでアクア・ネックレスをつかもうとするが、アクア・ネックレスはうなぎのようにぬるぬるとクレイジー・ダイヤモンドの拳から逃れる。
「ヒヒッ! てめえの弱点はわかってるぜぇ・・・それはてめえ自身の体だッ!!」
アクア・ネックレスはスルリと仗助の口から体内へと侵入した。仗助のクレイジー・ダイヤモンドは仗助自身の体を直すことはできない。つまり、腹を貫いてアクア・ネックレスを引きずり出すなどの対策が、仗助自身には効かないのだ。このままでは仗助はみすみす腹をえぐられて死ぬしかない。
『ヒヒャハハハハッ!! 死ねッ!! てめえのジジイと同じようになァッ!!』
仗助の胃の辺りでアクア・ネックレスは高らかに勝利宣言をする。だが仗助は冷静に、
「俺の弱点は・・・俺自身が最も理解しているっすよ・・・」
と語り始めた。
「理解されつくした弱点は、もう弱点とは言わない・・・それは敵を待ち伏せる、もっとも危険な罠として・・・襲い掛かるんすよ」
『負け惜しみがッ!! 黙って楽に殺されやがれッ!!』
そう言ってアクア・ネックレスが仗助の体内で暴れまわろうとした時、アクア・ネックレスは見た。仗助の胃の中の散らばった大量のゴムの切れ端のようなものを。そしてそのうちの1つに触れるクレイジー・ダイヤモンドの指を。
『(こいつッ・・・スタンドは精神エネルギー体・・・触れたいものにだけ触れ、触れたくないものはすり抜けることができる・・・・・・そしてこの大量のゴム片は・・・あらかじめ飲み込んでおいたものか? 何故!?)』
そうやってアクア・ネックレスが考察している間に、仗助はあくまで冷静に、
「直せ、クレイジー・ダイヤモンド」
ズギュゥーーーーーーンッ
胃の中でゴム片が元の形に戻っていく。
『何ッ! これは・・・包まれるッ!!』
ゴム片は瞬時に元の口を縛られたゴム手袋の形へ戻り、その中にアクア・ネックレスを閉じ込めた。
『くっ・・・クソォッ!! ゴム手袋だとォッ!? これじゃあ拳につかまれたみたいにすり抜けることができないィィィッ!!』
「オエェェェッ!!」
仗助は胃のゴム手袋を何とかして吐き出してつかんだ。仗助はそのゴム手袋を上下に強く振る。
『ウゲエエエエエッ!!』
ゴム手袋の中のアクア・ネックレスがシェイクされるように内部で振り回される。
「ウガアアアアアッ!!」
スタンドに与えられたダメージは本体にも跳ね返る。アクア・ドーパントもまるで振り回されるように吹っ飛びながらもがき苦しんでいる。その影響でアクア・ドーパントの力が弱まり、ダブルにまとわりついていた泡や水がザバァッと落ちた。
「サンキュー! 仗助」
仗助はそうダブルに言われ、ガッツポーズで応えた。アクア・ネックレスは無力化された。あとはアクア・ドーパントだけだ。
『翔太郎、今だ! メモリブレイクだ!!』
「ああッ!!」
翔太郎はジョーカーメモリを抜き取り、右腰のマキシマムスロットに挿し込む。
―ジョーカァーッ! マキシマムドライブ!!―
アクア・ドーパントは坂を背にしてよろよろと立ち上がる。そしてダブルは風に乗って飛び上がった。
『「ジョーカーエクストリームッ!!』」
ダブルの体が左右で真っ二つに割れ、左・右と連続でアクア・ドーパントにキックを叩き込んだ。
「ゲボァアアアアアアアアッ!!」
ドッゴォォォオオオオオオオオンッ
アクア・ドーパントは坂まで吹っ飛び、爆発を起こした。ダブルの体は元に戻り、華麗に着地を決めた。
「翔太郎さん! フィリップさん!」
『「ああ!!』」
仗助の笑顔にダブルもガッツポーズで応えた。
「・・・見せてもらいましたよ。仮面ライダーの力」
その様子をミュージアムの売人、園崎霧彦が遠くから見ていた。
「あれが、この街を守る者たち・・・ですか」
そう言って、彼は満足そうな笑みを浮かべ、どこかに去っていった。
「あれが、この街を守る者たち・・・ですか」
そう言って、彼は満足そうな笑みを浮かべ、どこかに去っていった。
「うぅ・・・ヒヒ・・・」
砕けて散ったアクアメモリの横にアンジェロは転がっている。
「邪悪なお前に与えられた罰だ・・・せめて懺悔するんだな」
承太郎がアンジェロに歩み寄ってつぶやいた。
「ヒヒヒ・・・」
アンジェロは完敗した。もうこの先には絶望しか待っていない。それなのに、アンジェロは不気味に笑っていた。
「何がおかしい?」
「てめえ・・・俺のことを邪悪って言ったがよぉ・・・何も知らねえんだなァ。この街には俺以上の邪悪が、わんさと潜んでいるってことをなあ・・・!!」
「何だと・・・どういうことだ?」
承太郎はその言葉にいいようもない不安を感じた。
「それと比べたら俺なんて小鬼ちゃんってとこよッ・・・! たとえば、この俺のスタンド能力は生まれついての才能なんてもんじゃあねえ。貰ったのよ。俺以上の邪悪からなあ・・・・・・!!」
「貰った・・・だと!?」
スタンドとは生まれついての才能だ。この街で開発されている一般的な超能力と違って人工的に作ることはできない。可能性のある者はいつか必ず発現するし、絶対に発現できない者は一生スタンドとは無縁で終わる。だが、アンジェロは自身のスタンド、アクア・ネックレスを貰いものだと言った。それはいったいどういうことなのか? そしてそれを渡した者とはいったい何者なのか? 承太郎はアンジェロの体をゆすり何度も問いかけた。だが、
「誰がてめえなんかに教えてやるかよ・・・最高だぜ・・・今のてめーの顔は不安一色だ。いつ襲ってくるかなァ~~~あの方は? ヒヒッ・・・!!」
「てめえ・・・」
承太郎が殴り飛ばそうとした時、
ブッシャアアアアアアアアッ
アンジェロの体から多量の血が噴き出した。ちょうど彼が殺した多くの人々と同じように。
「この・・・アンジェロの人生は・・・・・・殺しに始まり・・・殺しに終わるのよッ・・・・・・ヒヒッ!!」
アンジェロは最後に自分自身を殺害したのだった。人間が最後の最後に見せる意地。承太郎はそう思った。
いつの間にか雨は止み、オレンジ色の空から海に向かって夕日が落ちていた。川原にたたずむダブル、仗助、承太郎は夕日を眺めながらシルエットになっていった。
「ん~~~ッ!! おいしィーーーッ!!」
「甘さが上品ですよね、枇杷って」
アンジェロの事件から1週間後の鳴海探偵事務所、皿に盛られた大量の枇杷を佐天と初春はご馳走になっていた。
翔太郎も枇杷をかじる。だがその様子はどこか憂鬱気だ。
「どうしたんだい、翔太郎? アンジェロは倒せたし、仗助君や承太郎さんという心強い味方もできた。最高のハッピーエンドじゃあないか」
承太郎はアンジェロにスタンドを渡した者を突き止めるため、もうしばらく学園都市に滞在すると言った。仗助も力を貸してほしかったらいつでも連絡してくれとのことだ。
「いや、フィリップ。承太郎さんが言っていただろう。アンジェロが最後に残した言葉・・・この街にはガイアメモリを売りつけるような連中がいて、平気で悪事を重ねるような奴らがいる。心配なんだよ。最後まで戦えるか」
翔太郎の手にある枇杷は、もう10分以上も握られかなりぬるくなっていた。
「大丈夫さ。この街には僕たち仮面ライダーがいて、仗助君や承太郎さんがいる。充分心強いじゃあないか。それに・・・」
それに? と翔太郎は聞き返す。
「君にそんなシリアスな空気は似合わない」
それを聞いて翔太郎はずっこけそうになった。
「おいおいフィリップ。そりゃあねぇよ。必死に悩んでたのによォ~」
口ではそういう翔太郎だったが、その顔からは迷いや悩みといったものは一切消え失せていた。
「そういえば、承太郎さんから依頼を受けていたよね。確か人探しの」
「ああ、なんでも承太郎さんがこの街に来たもう1つの理由らしいが、俺たちを信用して依頼してくれたんだ」
「嬉しいことだね」
「ああ」
翔太郎は愛用の帽子を帽子掛けから1つ取り、出かける準備を整える。
「いってらっしゃい、翔太郎さん!」
「気をつけてくださいね」
佐天と初春が笑顔で見送ってくれる。
「翔太郎」
フィリップの声に翔太郎は振り返る。
「何だ?」
「困ったら、いつでも頼ってくれ」
「・・・ああ!」
翔太郎は笑顔で応えて街へと繰り出していった。悪も正義も、仲間も敵も、様々なものが渦巻く、彼の大好きな街へ。
次回予告
仗助「いったい何なんすかァ!? いきなりやってきた転校生は俺にやたらと突っかかってくるし、憧れの風紀委員(ジャッジメント)に入れたかと思ったら髪型直せって言われるし! 俺の日常はいったいどこに行くんすかぁ!!
次回、学園都市の日常・科学サイド『Mは手を出すな/リーゼントと風紀委員と転校生』
これで決まりっすよ!!」
翔太郎「今日の最強ヒーローは『クレイジー・ダイヤモンド』
すさまじいほどの攻撃力とスピードが特徴の東方仗助のスタンドだ。さらに、壊れたものや傷に触れれば一瞬で直す(治す)ことができる特殊能力もあるぜ。しかしなおるときの形は仗助の精神状態に左右される。まさに、破壊と創造を司るスタンドだな」
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使用BGM
※BGM1『ミラクルワールド』(仮面ライダーWより)
※BGM2『地球(ほし)の本棚』(仮面ライダーWより)
※BGM3『パニックワールド』(仮面ライダーWより)
※BGM4『怒り』(遊戯王5D'sより)
※BGM5『俺たち二人で一人』(仮面ライダーWより)
※BGM6『探偵とは』(仮面ライダーWより)
※BGM2『地球(ほし)の本棚』(仮面ライダーWより)
※BGM3『パニックワールド』(仮面ライダーWより)
※BGM4『怒り』(遊戯王5D'sより)
※BGM5『俺たち二人で一人』(仮面ライダーWより)
※BGM6『探偵とは』(仮面ライダーWより)