忍者ブログ
Twitter
カウンター
コンテンツ
~teamBDRの酒場~
掲示板です。

~teamBDRの会議室~
チャットです。
カレンダー
01 2025/02 03
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28
ブログ内検索
メンバー自己紹介
HN:
teamBDR
性別:
男性
職業:
高校生
自己紹介:
このブログは退屈な日々を革命すべく集まった6人のブログなんDA。
メンバーの紹介なんDA
[Joker(ジョーカー)]この団を作った人。学園都市の日常・科学サイドを書いてるのはこの人。ボディサイドのガイアメモリをコンプしている。最近、teamBDRが満足同盟となんら変わりない事に気づいたが、狙ってなどいなかった。いや、ホンとにマジで。まあそんな事はどーでもいいから、満足しようぜ!!

[ナレ神(シン)] 貴重な「純粋なツッコミ役」。LUKEとは実況・解説コンビである。最近、兄のオタクライフを書いた記事が大ヒットした。

[ガチャピン]旧かみやん。最近はこっちの名を名乗るほうが多い。通称、魯迅(ろじん)。又は、北大路魯山人(きたおおじろさんじん)。もうなんか『お姉ちゃん』しか言わないかわいそうな人。teamBDRの中でもトップクラスにアレな人なんDA。 

[S(サジタリウス)] 変態である。クラスの女子、挙句の果てには学校の先生にまで変態と言われてしまったぞ!この変態軍人めが!!

[Sgt.LUKE(サージェント.ルーク)] おそらくこの団最強の男。その脳内は無限のユーモアにあふれている。もしかしたらアンサイクロペディアを超えているかもしれない。ちなみに食玩のサイクロンメモリを持っている。

[XILE(ザイル)] 割と普通人。EXILEのファン。この団に入ってからまわりに毒されてきた。被害者。だが本人は楽しそうである。
バーコード
ブログ村
アクセス解析
引越ししました→http://teambdreveryday.blog.fc2.com/
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

第18話「Gよ騙されるな/悪のライダーたち」
 
作者 Joker


トライアルAとの戦闘が終わってすぐ後、通報により駆けつけたパトカーに連行されて黒子、仗助、億泰、橘の4人は風都署で事情聴取を受けることになった。
同じ頃、ミュージアムでは
「利根川さん、何か面白いことをやっているらしいが?」
トライアルシリーズ保管庫にいた利根川を黒岩が訪ねてきた。2人ともミュージアム四天王のメンバーであり、利根川は黒岩の数少ない尊敬に値する人物の1人だ。
「黒岩か。また私の作戦を見にきたのか」
「あなたの立てる作戦は人間の真理を見ることができる。これ以上に興味をそそられるものはない」
それを聞いて利根川はふふふ・・・と少し笑う。黒岩は目の前の高さ3メートルほどの培養液で満たされたカプセルを見る。カプセルは2つあり、それぞれに1体ずつトライアルが入れられている。
「改造途中のトライアル2体だ」
利根川は説明に入る。
「先に出したトライアルAは新しく出現したマスクドライダーに倒されてしまった。イクサ以外の変身者たちが全員牢獄に閉じ込められていたことから考えて、恐らくいつの間にか街の外からBOARD(ボード)のライダーが来ていたのだろう。現時点でトライアルを単体で破壊できるのはBOARDのマスクドライダーシステム以外ではありえないことだ。だがトライアルAがライダー変身者のほとんどを牢獄にぶち込んでくれたおかげで当初の目標を達成することはできた」
「当初の目標とは?」
「天道総司への制裁だ。奴はミュージアム首領の暗殺を企てた要注意人物だ。真っ先に潰しにかからなければならない」
「なるほど・・・天道総司か」
黒岩はそう呟いた。あのミュージアム首領、園崎琉兵衛の暗殺を企てた人間だ。よっぽどの命知らずか、単なる馬鹿か。何にせよ現在の敵対勢力の中では一番肝が座った奴のようだ。
「できれば一度手合わせ願いたいものだ」
黒岩がそう言うと利根川はニヤリと笑い、
「無理だ。奴は近いうちにこの私に葬られる」
「その時はあきらめるさ。こちらも弱い者と戦うのは趣味じゃないんでね。で、このトライアル2体はどうする?」
「貴重なトライアルを1体倒された報復に、奴らを混乱させ叩く新たな作戦を実行する・・・!」
トライアルを包む培養液は怪しく緑色に揺らめいていた。



事情聴取が終わり黒子たち4人、さらに釈放された翔太郎、照井、矢車、天道の4人も一緒に風都署から外へ出た。
「いったいいつの間に逮捕なんかされてたんすか、翔太郎さん?」
仗助が聞く。
「ああ・・・色々あってな。それよりもそっちは大丈夫だったか?」
翔太郎は黒子を見て言った。黒子もイクサに変身する仮面ライダーだ。さっきまで事情聴取を受けていたというなら自分たちと同様に何かあったに違いない。
「ええ、ミュージアムが送り込んできた新たな敵、トライアルシリーズに襲われましたわ」
「トライアルシリーズ?」
「それは俺が後で説明しよう」
橘がそう言うと翔太郎は、
「あんたは誰だ?」
黒子が説明に入る。
「学園都市の外からトライアルシリーズを追ってやって来た橘朔也さん。彼も仮面ライダーで、変身してトライアルを撃退してくれたんですの」
「あんたもライダー!?」
翔太郎は驚いて橘の顔を見る。
「ああ、ギャレンだ。これから一緒に戦っていこう」
橘は翔太郎に右手を差し出す。翔太郎はその手を強く握って、
「まさかあんたみたいなライダーがいるなんてな・・・心強いぜ。こちらこそよろしく頼む」
それに比べて・・・と翔太郎は後ろを振り返って見る。矢車さんはともかく、天道と照井。この2人は自分の目的のために好き勝手に動いているだけだ。
「天道、照井、お前たちも俺たちと一緒にミュージアムと戦わねえか?」
翔太郎はそう提案してみたが、天道は、
「無理だな。俺は誰とも組む気はない。ただ利用できるものは最大限活用する。それだけだ」
照井は、
「俺もだ。俺の目的はあくまで復讐であって打倒ミュージアムではない。奴らが俺を殺すために刺客を送ってきたら俺が返り討ちにする。そして俺はお前たちの戦いに関わるつもりはない」
さらに矢車が、
「俺もお前たちに協力する気はない」
「なんでだ、矢車さん!? この街がどうなってもいいのかよ?」
翔太郎は追求する。
「確かにこの街の調和を保つことが俺の願いだ。だが俺の給料は国防費からワームと戦った分だけ出ている。ワームを統べているのがミュージアムというのはわかった。だが俺はミュージアムと戦う気はない。ワームとだけ戦う!」
矢車はらしくない熱い口調でそう言った。熱い、というより怒っているような気もする。もしやと翔太郎は思って、
「もしかして・・・島に1人で取り残されたときのことを怒っているのか?」
「さあな、自分で考えてくれ!」
そう言って矢車はさっさとこの場から立ち去っていった。図星だったらしい。
「なんなんだあの男は? 俺など無償でトライアルとの戦いに挑んでいるというのに」
橘は矢車の態度に不満があるようだ。
「そんなことはどうでもいい」
天道が大きな声でそう言って、
「俺たちが釈放された理由・・・知っているか?」
天道はやけにあっさり釈放されたので疑問に思い、釈放の際に警察官を1人捕まえて理由を聞いていた。その理由というのが上からの命令だったという。さらに問い詰めると、警察の上層部に外部の誰かが圧力をかけて天道たちの罪を無理矢理なかったことにしたらしい。そしてその外部の誰かというのはわからないが、ミュージアムの者とだけ言っていたらしい。
「今回の奴らの行動はまったく理解できない。俺たちを混乱させようとしているのか・・・あるいは何か罠を仕掛けているのか・・・」
そう言って天道も自宅に向かってこの場から立ち去った。そのすぐ後、照井も振り返って風都署に戻っていった。まだこの場に残っているのは翔太郎と橘、黒子と仗助と億泰の5人だ。
「とりあえず俺たちも行くか、俺のバイクを取りに」
橘がそう言った。結局事情聴取のせいで第23集積所にはまだ行っていない。
「そうか、じゃあ俺は店があるから帰る」
店はフィリップ1人に任せてある。早く帰らなければ色々と心配だ。
「じゃあな、用があったらいつでも呼んでくれ」
翔太郎もこの場を去る。
そのすぐ後、黒子のケータイにコールがかかる。黒子は電話に出てしばらく話した後、
「イクサの強化改修のためにアンチスキル本部に向かわなくてはならなくなりましたわ。すみませんけれども私も行かせてもらいますわ」
「じゃあ第23集積所までは俺と億泰が案内するぜ」
残ったのは仗助と億泰と橘だ。この3人で第23集積所まで橘のバイクを取りに行く。3人は第23集積所に向かって歩き始めた。
「橘さん・・・」
「何だ、億泰?」
しばらく歩いていると億泰が橘に話しかけてきた。億泰は真剣な顔つきで、
「第23集積所でバイクを回収した後、俺を鍛えてくれねえか?」
「何故だ?」
「強くなりたいんだよ。今度またトライアルみたいなのが出てきたらそれを俺たちだけで倒せるくらい強くなりてーんだよ!」
「俺も同じ気持ちっすよ」
仗助も億泰に同調して橘に頼み込む。
「別にかまわないが・・・俺の特訓は厳しいぞ?」
「望むところだぜ!」
「よし、じゃあ現時点でのお前たちの能力を話してもらおうか」
橘たちは100メートル走のタイムや握力、視力、そしてスタンドなどについて話しながら第23集積所に向かって歩いていく。
 

「何だこれは・・・どういうことだ!?」
天道は珍しく動揺していた。何故なら天道の家が粉々になって壊されていたからだ。周りにはたくさんの野次馬が集まって、瓦礫の山と化した天道の家を見てざわついている。
「おい! いったい何があった?」
近くにいた男の肩をつかんで天道は聞く。
「ああ・・・いきなりでかい音がしたんだ。爆発音みたいなのと崩れるような音がね。それできたらこの有様だよ」
天道は他の人にも何があったのか聞いてみたが、返ってくる答えは皆同じようなものばかりだった。皆爆発の前にこの家で何があったのかを知らない。
いったい誰がどのようにして何故こんなことをしたのか?
誰と何故は容易に想像がつく。ミュージアムだ。おそらく園崎琉兵衛を暗殺しようとした報復・制裁が目的だろう。どのようにしてやったのかはわからないが、誰にも気付かれずに瞬時にやったことだけはたしかだ。
天道は溜息をつく。誰がどのように何故・・・そんなことは問題ではない。粉々になった家からは掘り返しても何も見つからないだろう。これからどこで生活していけばいいのか・・・
ミュージアムも意地の悪い仕返しをしてきたな、と天道は思ってまた溜息をついた。
 

矢車は自身の上司である三島(みしま)によってZECT本部に目隠しで連行されていた。
ZECTの重要拠点のいくつかはZECT隊員すらも場所を知らない。一部の重役のみが知っているのである。さらにすべての重役に同じだけの情報を与えるのではなく、1人1人に別々の情報を分担して分け与えている。対ワームに当たっての徹底した情報秘匿、それがZECTなのだ。
やがて矢車の目隠しが外されて矢車は三島の部屋に通された。
「ご無沙汰しております、三島さん」
矢車は一礼して、
「今日はいったい何故私をここに?」
三島は氷が張ったような冷たい表情で矢車の目を見て、
「君はザビーをやめたいと思ったことはあるか?」
「は?」
矢車はわけがわからない。
「やめたいと思ったことはないのか?」
「え、ええ・・・当然です。私は仮面ライダーザビーとしてこの街をワームの危機から・・・」
「君の個人的な感情を聞いているんじゃあない。やめたいのか、やめたくないのか?」
矢車の答えは当然、やめたくないだ。三島は矢車に背を向けて、
「私は君に期待していた・・・高い身体能力、優れた頭脳、視界盗用(サイレントジャック)の統率力、完全調和(パーフェクトハーモニー)という信念と理想・・・君以上にザビーに相応しい人間はいないと思っていたが・・・君の仕事振りはどうだ? こちらが出す作戦をまったくと言っていいほどこなせていない」
「ちょっと待ってください。確かに私はカブト奪還作戦もドレイク奪還作戦も失敗していますが、ワーム討伐の使命はしっかりと・・・!」
「そんなことは当たり前だ。ザビーゼクターを使えば誰だってそのくらいはできる」
熱を帯びた口調の矢車に対して三島は一貫して冷たく、
「カブトゼクターは天道総司というわけのわからない男に奪われ、ドレイクゼクターはリベルラワームの心中で破壊された。そして今日、君は誤解とはいえ警察に捕まった。はっきり言って、君は今ZECTに恥を塗りつけている状態だ。迷惑極まりない」
矢車は返す言葉が見つからない。ただ奥歯を食いしばって拳を握り締めている。
「ある程度の能力があれば誰が変身しようとザビーは力を発揮できる。つまり君がザビーでなくてもいいという事だ。これ以上ZECTに恥を塗りつけるというのなら私は君をクビにして新たなザビー装着者を探さなければならない。クビになりたくなければちゃんとした成果を上げることだ」
そう言われて矢車は三島の部屋から出された。再び目隠しをされ外に向かって連行される。
矢車にザビーをやめる気はない。そのためにも矢車は完全作戦(パーフェクトミッション)を実行しなければならない。矢車の額を冷や汗がつたった。
 

橘のバイクを回収した後、橘と仗助、億泰の3人はジャッジメント専用の特訓施設のバッティングルームに来ていた。
「これから俺がギャレンになるためにやった基礎特訓を改良したお前たちのための特訓法を教える。これから毎日、この特訓法を続けてもらう」
橘はそう言ってまず億泰を打席に入れる。
億泰に求めるものはすばやい右手の動きだ。ザ・ハンドは右手であらゆるものを削り取ることができる攻撃力の高い非常に強力なスタンドだ。だがどれだけ攻撃力が高くても当たらなければ意味はない。
そこで橘が億泰に与えた特訓法は、1分間に50~60発、不規則なタイミングで飛んでくる時速150~200kmのボールをすべて右手でキャッチするというものだ。これを何度も繰り返して右手の動きを速めるのだ。
次に仗助が打席に入れられる。
仗助に求めるものは敵の行動を完全に見切り、避けることのできる動体視力と反射神経だ。クレイジー・ダイヤモンドはあらゆる傷を治すことができるスタンドだが、仗助自身を治すことはできない。だから仗助が攻撃をくらってはならないのだ。
仗助に与えた特訓法は、時速200kmで乱れ飛んでくるボールに書かれている数字を正確に読み取り、奇数ならば避け、偶数ならばキャッチするというものだ。
「ぐあああああああああああああああああああああッ!!」
「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおッ!!」
2人とも高速で飛んでくるボールに翻弄され、何度もボールが体に直撃して激しい痛みに襲われながらも気合で特訓を続ける。
「よし、いいぞ。この調子で特訓を続けていてくれ。俺はこの街にいる知り合いに会いに行く」
「知り合い? 橘さんの知り合いがこの街に住んでいるんですか?」
息を荒げながら仗助は聞いてみた。
「ああ、もう会えないと思っていたが・・・どうやらこの街に移り住んでいたらしい」
橘は先ほど回収した自身のバイク、レッドランバスに乗り学園都市の辺境の山、タカオマウンテンを目指した。
 
天道は途方に暮れていた。もう自分に帰る家はない。そして自分がミュージアムに狙われている以上、自分がいる場所は常に危険地帯となる。
「さて・・・どうするか・・・」
とりあえずおばあちゃんに相談しようか。家を壊されたことを報告しなければならないだろう。話せば空いている山小屋を貸してもらえるだろうか。武道家のおばあちゃんなら敵襲があっても無事だろう。いや、やはり迷惑か。そんなことを考えながら天道はタカオマウンテンの頂上にあるおばあちゃん、天道 幻海(てんどう げんかい)の家に向かってとぼとぼと人気のない農道を歩いていた。
そんな時、天道の横をバイクが走っていって、少しして停まった。バイクに乗っている男はヘルメットのバイザーを上げてこちらに振り向く。
「お前は風都署にいた・・・」
男は天道の顔を知っている。そして天道も男の顔を知っていた。天道は天を指差して、
「おばあちゃんが言っていた。俺は天の道を往き、総てを司る男、天道総司」
「なるほど、わかりやすい自己紹介だな」
男はヘルメットを取って天道に歩み寄り、
「俺は橘朔也、仮面ライダーギャレンだ」
橘は右手を差し出す。だが、
「馴れ合いはいい」
「そうか・・・」
軽くいなされてしまった。
「そんなことより、お前が言っていたトライアル・・・何だそれは?」
天道は橘に詰め寄る。
「こちらの要求には応じずに一方的に自分の要求を通すのか?」
橘もさすがに天道の態度には腹が立ってきた。
「言わないというのなら力尽くで・・・」
天道の右手にカブトゼクターが握られる。
「何故だ? 何故そこまで頑なに他人を拒む?」
「俺は・・・あれになる」
天道は夕日を指差す。
「太陽・・・?」
「そうだ。俺は全ての人の幸せを守る」
天道はまた思い出す。15年前のエリアXの隕石衝突。あの時のことを天道は一時も忘れたことはない。黒煙に閉ざされた空、激しい炎の中でワームに襲われ苦しむ人々、どうすることもできず逃げることしかできなかったあの時の自分・・・
「もう・・・俺の前で誰も傷つけはしない」
そう言って天道は再びタカオマウンテンに向かって歩き始めた。橘は一瞬下を向いて何か考えて、そしてバイクを手で押しながら天道の横で歩き始めた。
「なんだ? 俺の横でうろちょろするな」
「トライアルについて知りたいんだろう?」
「なに・・・?」
天道は橘の顔を見る。
「お前の言いたいことはよくわからないが、要するに他の者たちの手の届かない部分にまでお前が手を出すということだろう? この街の影の部分をお前が太陽となって照らす。そういうことだと俺は理解した。だから俺はお前にトライアルシリーズについて教える」
「・・・そうか」
天道は再び前を向く。そしてトライアルシリーズに関する話を黙って聞きながらタカオマウンテンに向かって歩いていく。
 
「さて、完成だ」
カプセルを割ってトライアル2体が外に出る。カプセルから漏れた培養液でピチャピチャと足音が鳴る。黒岩はトライアルの姿を見てフッと笑い、
「なるほど、そういう作戦か。面白い」
「さあ、行け」
利根川の指示で2体のトライアル、トライアルKとトライアルZは保管庫を飛び出していった。
 

日が沈んで暗くなってきた頃、天道と橘はタカオマウンテンの頂上にある幻海の家に着いた。幻海は1人暮らしだそうだが、その家はとても大きく、歴史の教科書に載っているような日本家屋だった。天道によればこの辺一帯の山は全て幻海の私有地らしい。
「天道、お前のおばあさんはいったい何者なんだ?」
橘は聞いてみた。
「おばあちゃんは霊光波動拳というという武術の使い手で有名な武道家だ。もう70歳前後になるがいまだにその力は衰えていない。おそらく俺が本気を出して戦っても勝てないだろう」
この自信過剰な天道が勝てないという相手、天道幻海。そして橘はあることを確かめにここに来たのだ。
「久しぶりだね、総司」
玄関を通ると1人の老婆がまるで自分たちを待っていたかのように立っていた。彼女が幻海で間違いないだろう。天道と幻海は久しぶりの対面のようだがあまり喜ばしい空気ではない。2人とも険しい顔をして、
「いい話ではなさそうだね」
「おばあちゃん・・・実は、俺の家が破壊された」
フンと幻海は鼻で笑って、
「あんたの実力が及ばなかったんだ。自業自得だよ。新しい家は買ってやらないからね」
「ああ、わかっている。だが俺は今ある組織に狙われている。街中で寝泊りするわけにはいかないんだ。確か空いている山小屋があったはずだ。そこを貸して欲しい」
「ダメだね。あそこはもう貸し出し中だよ」
橘はそれを聞いてまさかと思い、
「そこを借りているのはもしかして剣崎一真という男ですか?」
「あんたは誰だい?」
「俺は橘。剣崎の仲間です。彼を探してここまで来ました」
幻海は橘を一瞥すると家の奥にいって地図を持ってきた。そしてそれを橘に差し出し、
「あんたの仲間はそこにいるよ。もう暗いから気をつけて行ってきな」
「ありがとうございます」
橘は一礼して山小屋へと向かった。
「おばあちゃん、剣崎というのは?」
天道は剣崎という男がいったい何者で、いつから山小屋を借りているのかまったく知らない。
「3年ほど前に理由があって人前に姿をさらせないから山小屋を貸してくれって言ってうちに来た男だよ。それからあたしの手伝いをやってもらうかわりに山小屋を貸してやってるのさ」
「そんな得体の知れない奴におばあちゃんは山小屋を貸したのか!?」
天道は驚くが幻海は飄々とした態度で、
「あたしくらいの歳になると物事の真実がよく見えるんだよ」
だからといって見ず知らずの人間に山小屋を貸すなど天道からすればありえない。特に人前に姿をさらせないような男など論外だ。
「そういえば総司・・・」
幻海が真剣な表情で天道を見る。
「このあいだ、雅人(まさと)がうちに来たよ」
「なん・・・だと・・・!?」
天道は戦慄する。おばあちゃんとは犬猿の仲にあったあいつが何故自分からおばあちゃんに会いにきたのか?
「これから自分がすることの邪魔をするな・・・だとさ。自分の前に立ち塞がる奴は容赦なく殺すとも言ってたねえ」
いったい奴は何をするつもりなのか?
その時、幻海が一瞬何かに気付いたように眉間にしわを寄せ、
「総司、下がりな」
天道は言われた通りに幻海と共に後方数メートル先に跳ぶ。次の瞬間、玄関が爆発して粉々に砕け散った。敵襲だ。天道はカブトゼクターを右手に持って構える。だが天道は敵の姿を見て驚愕する。
「なに・・・これは!?」
 
橘はしばらく歩いて剣崎がいるという山小屋に辿り着いた。
「剣崎!」
山小屋の前で焚き火を焚いている男が1人いる。橘はその男に向かって声をかけた。
「・・・!! 橘さん・・・何故ここにいるんです?」
剣崎で間違いない。橘は確認すると焚き火を挟んで剣崎の正面に座って、
「ずっと探していたんだ。そして最近、お前を学園都市のタカオマウンテン付近で見たという目撃情報があって、もしかしたらと思ってな」
 

3年前、剣崎たちBOARDのライダーは53体のアンデッドを全て封印するために戦っていた。だがその中に人間の心を持ってしまったジョーカーというアンデッドがいた。彼は相川 始(あいかわ はじめ)を名乗り、仮面ライダーカリスに変身して剣崎たちと協力してアンデッドと戦っていた。だがそうしている内に残ったアンデッドはジョーカーただ1人となった。バトルファイトにおいてジョーカーが最後の1人となった場合、地球上の全生命を全滅させるプログラムが発動する。もはやジョーカーを封印するしかなかったが、始に友情を感じていた剣崎はこれをよしとしなかった。
剣崎が変身する仮面ライダーブレイドのキングフォームには欠陥があった。それはキングフォームへの変身を重ねるたびに剣崎の体がジョーカーと同じものに変わってしまう可能性が上がっていくというものだった。剣崎のキングフォームは特殊で、通常カテゴリーキングのアンデッドの力とだけ融合するものを、剣崎は自身の高い融合係数(アンデッドの力を引き出す力)で13体のアンデッド全てと融合した状態になってしまうことが招いた欠陥だった。
だが剣崎は逆にそれを利用して、自身がジョーカーつまりアンデッドとなることで残りのアンデッドの数を2体にして全滅プログラムを停止させたのだ。そして剣崎は二度と全滅プログラムが発動しないように始や橘たちの前から姿を消したのだ。
 
「俺はお前と、そしてトライアルシリーズを追ってここに来た。お前もジョーカーの力でトライアルの力を感じているはずだ」
確かにそうだ。トライアルシリーズすべてがこの街にそろっていることはかなり前から知っていた。だが、剣崎は戦えない。
「やはりジョーカーの影響が?」
橘が聞くと剣崎はうなずいて、
「俺ももう一度人々を守るために戦いたい・・・でも、戦いの中で正気を保っていられる自信がないんです」
「そうか・・・一応お前のブレイバックルとスペードスートのカード13枚全部を持ってきた。一緒に戦ってくれとは言わない。だがお前がもう一度戦ってくれるというのなら、俺は嬉しいと思う」
橘は剣崎が座っている横の石の上にブレイドの変身アイテムのブレイバックルとカードを置く。
「それから剣崎、恐怖心に勝つためにはそれよりも強い心を持つしかない。お前の人々を守りたいという想いがあれば、きっとジョーカーの闘争本能に打ち勝つことができる」
「・・・ありがとうございます、橘さん」
橘は久しぶりに剣崎の笑顔を見た。だが剣崎の笑顔はどこか哀しく、昔のような輝きはなかった。
 

「ぐあああああああああああああああああッ!!」
カブト・ライダーフォームに変身した天道はトライアルZの攻撃で大きく吹き飛ばされた。
「なにをやっておる総司! 早くそいつを倒してしまわんか!」
「わかっている・・・だが・・・!」
幻海はわからない。この程度の敵なら総司はここまで苦戦しないはずだ。だが何故か総司はさっきから攻撃を受けてばかりで敵に攻撃を当てようとしない。まるで攻撃することをためらっているようだ。
その時、矢車たちシャドウがワームサーチャーの反応を追って幻海の家に入ってきた。矢車はすでにザビー・ライダーフォームに変身している。
「ワームはどこだ!?」
「隊長! あれを見てください!!」
シャドウの隊員の1人がカブトと戦っている相手を指差す。その姿を見てシャドウ全員が驚愕する。
「あれは・・・ザビーだと!?」
カブトと戦っているのはまさしくザビーそのものだった。だがザビーゼクターは2つも存在しない。矢車が使っている1つのみだ。
「ぐああああああああああああああああああああッ!!」
「うわあああああああああああああああああああッ!!」
もう1人のザビーに驚いているとシャドウの隊員が1人、また1人と高速移動する何者かに攻撃され始めた。
「クソッ! ワームか!!」
―Clock Up(クロック アップ)―
ザビーはクロックアップで攻撃をしてきた相手の姿を捉える。そしてザビーはその姿に再び驚愕する。
「カブト・・・だと!?」
その敵の姿はあちらでもう1人のザビーと戦っているはずのカブトとまったく同じだった。
「フン」
驚いて隙ができているザビーにもう1人のカブトは蹴りを入れる。
「がああああああああああッ!!」
―Clock Over(クロック オーバー)―
ザビーは吹き飛ばされてカブトのすぐ傍まで転げ回った。それに気付いてカブトは、
「なに!? ザビーがもう1人・・・お前が矢車か!?」
ザビーは起き上がってうなずき、
「お前が本物のカブトか・・・どういうことだ? 何故カブトが2人いる?」
「こっちが聞きたい。ザビーこそ何故2人いる?」
今まで天道は自分を襲ってきたのはミュージアムに操られた矢車本人だと思っていた。だがその考えはどうやら違っていたようだ。
 
利根川の作戦はトライアルKとトライアルZの姿をそれぞれカブトとザビーの姿とまったく同じに作り変えて、相手を混乱させた上で葬るというものだった。このトライアル2体には培養したワームの遺伝子が埋め込まれている。それによってクロックアップもできるこの2体は姿だけでなく能力までカブトとザビーとまったく同じだった。
 

「Rider Kick(ライダー キック)・・・」
「Rider Sting(ライダー スティング)・・・」
トライアルKの右足が、トライアルZの左拳がほとばしるエネルギーの光を纏う。
「必殺技か。ならば・・・!」
カブトとザビーも必殺技で迎え撃つことにした。
―1・2・3(ワン・ツー・スリー)―
「ライダーキック」
―Rider Kick(ライダー キック)―
「はあッ!」
トライアルKの右足の動きにあわせてカブトも右足で回し蹴りを繰り出す。
「ライダースティング!」
―Rider Sting(ライダー スティング)―
ザビーもトライアルZのライダースティングにカウンターでライダースティングを繰り出す。
2人ともトライアルに負けじとパワーを振り絞る。だが健闘むなしく、必殺技同士のぶつかり合いで生まれた莫大なエネルギーの暴走による爆発でカブトとザビーは山の斜面に向かって吹き飛ばされた。
「うわあああああああああああッ!」
「うおおおおおおおおおおおおッ!」
アンデッドをベースに頑丈に作られているトライアルは吹き飛ばされることなく、吹き飛ばされたカブトとザビーを追って行った。
 
「なんだ? 今の爆発音は・・・」
幻海の家へ戻ろうと歩いていた橘は不審に思って立ち止まる。直後、2人のカブトと2人のザビーが同時に斜面を転がり落ちてきた。
「仮面ライダー!?」
「その声は・・・橘か?」
カブトがいち早く反応した。
「俺だ、天道だ」
カブトはトライアルKと自分を間違われないように叫ぶ。だが、
「いいや、そいつは偽者だ!」
トライアルKの方も天道とまったく同じ声で叫んだ。
「い・・・いったいどっちが本物の天道なんだ!?」
見た目も声もまったく同じ。これでは橘が本物を見極めることは不可能だ。
「チッ・・・こうなれば・・・」
カブトはもう誰にも頼らないことにした。偽者を使った作戦というのは第三者がいて初めて成り立つものだ。つまり一切の援護を受けず、自分の力のみで倒すことができれば何も問題はないのだ。
「ぐあああああああああああああッ!」
「うぐううううううううッ・・・!!」
だがカブトもザビーもトライアルの力にまったく歯が立たない。トライアルの方が火力が圧倒的に上なのだ。
「クソッ!」
橘はギャレンバックルを取り出す。
「よせ、橘! 余計な手出しはするな!」
「だが天道・・・」
「いいからよせぇ!!」
カブトもザビーもトライアルのパワーの前に押されっぱなしだ。1体1で戦えばパワー負けし、複数人で戦えば混乱が起きる。突破口はどこにあるのか?
「そうだ!」
橘は山小屋に向かって走る。
「ぐっ・・・かはッ!!」
ザビーはもう何発もトライアルZの攻撃をくらっていて満身創痍だ。
「負けるわけにはいかない・・・完全作戦(パーフェクトミッション)のために!!」
―Rider Sting(ライダー スティング)―
ザビーは最後の攻撃に出た。敵の懐に飛び込んで腹に撃ち込むつもりだ。だが決死の覚悟で突撃したザビーの攻撃はいとも簡単に避けられ、
「Rider Sting(ライダー スティング)・・・」
逆に自分の腹にライダースティングを撃ち込まれてしまった。
「が・・・ボァッ!!」
吹っ飛んだザビーはダメージで強制変身解除され、近くの川に沈んで下流へと流されていった。
「くっ・・・今やられたのは本当に矢車なのか・・・」
それともやられたように見せかけて奇襲と混乱を狙う敵の作戦なのか? もう天道にはなにもわからなかった。
「テンドウ・・・オマエハユルサレナイ・・・」
トライアルKがそう言って右足にエネルギーを溜め始めた。止めをさすらしい。ここまでかとカブトが思った時、
「天道ォーッ」
銃弾が3発、トライアルKの右足に撃ち込まれた。エネルギーチャージ中だったトライアルKの右足はショートを起こす。
「橘・・・!?」
銃を撃ったのは橘が変身したギャレンだ。
「何故撃った?」
「やられているほうがお前だと思った」
なんとも不名誉な見分けられ方だ。
「剣崎、感じるか?」
橘は剣崎なら敵を見極められると思って連れてきた。だが戦いの中に剣崎を置くことはかなり危険な行為だ。ギャレンは細心の注意を払う。
「ええ、間違いありません。あの2体はトライアルです」
「やはりそういうことか!」
ギャレンは本物がいなくなって誤爆する恐れのないトライアルZに銃口を向ける。
「天道! 俺たちの必殺技を奴にぶつけるぞ」
天道は橘からトライアルは並の必殺技では倒すことはできないと聞いていた。カブトの必殺技ライダーキックではトライアルを倒せない。だが他のライダーと同時、または連続して必殺技を当てることができたらトライアルを消滅させるだけのダメージを生みだすことができる。
「ああ、わかった」
普段は他人との協力を避ける傾向にある天道だが、今はどんな方法でも使ってトライアルを倒さなければならない。
「クロックアップ」
―Clock Up(クロック アップ)―
「Clock Up(クロック アップ)・・・」
カブトとほぼ同時にトライアルZもクロックアップする。だがカブトの方がクロックアップに入るのが一瞬の差で早かった。一瞬とは言っても高速移動の技である以上、先にやったほうが何倍も有利になる。カブトはその一瞬の間にトライアルZの背後に回りこみ、ライダーキックをすぐに撃てる体勢に入っていた。
「ライダーキック」
―Rider Kick(ライダー キック)―
カブトの回し蹴りがトライアルZの背中を直撃する。
「テンドウ・・・オマエハ・・・」
トライアルZのクロックアップが解除されてギャレンの方に吹っ飛んでいく。
―Clock Over(クロック オーバー)―
「今だ、橘!」
橘はギャレンラウザーから3枚のカードを取り出す。
「これで最後だ!」
―バレット・ラピッド・ファイア―
ギャレンは3枚のカードをギャレンラウザーにラウズした。
―バーニングショット―
そして銃口を吹っ飛んでくるトライアルZに向ける。そして数発の火球がトライアルZに撃ち込まれた。
「オマエハ・・・オマエタチハ・・・」
ライダーキックとバーニングショットを受けたトライアルZは爆発して完全に消滅した。
「カメン・・・ライダー・・・ユルサレナイ」
だがまだトライアルKが残っている。
「Clock Up(クロック アップ)・・・」
トライアルKはクロックアップでカブトとギャレンを襲う。
「う・・・わあああああああああああッ!!」
「ぐっ! ああああああああああああッ!!」
カブトはすでに体力が限界に近い。ギャレンはクロックアップのスピードについていけない。
2人が一方的に痛めつけられる様子を見て剣崎は歯を食いしばり拳を握り締めて体を震わせていた。戦いたい、この2人を助けるために。だが戦えば自分はジョーカーの本能に支配され暴走してしまうだろう。
「うっ・・・うボァッ・・・」
「がッ! ・・・はッ!」
やはり傷ついている人を目の前にして放ってなどおけない。剣崎はブレイバックルにスペードのエース・チェンジビートルのカードをセットして腰に装着する。
「変身!」
―Turn Up(ターン アップ)―
目の前にカード型の光のゲート、オリハルコンエレメントが現れる。剣崎がそれを通り抜けた時、剣崎は仮面ライダーブレイド・キングフォームに変身していた。

「いきなりキングフォームだと!?」
ギャレンは驚く。変身していきなりキングフォーム、つまり最強フォームというのは普通はありえないことだ。これもジョーカーの力がなせることなのか。
黄金の鎧に身を包んだブレイド・キングフォームはクロックアップしているトライアルKの動きを肉眼で完全に見切り、大剣型の武器キングラウザーで斬りつけた。
「Clock Over(クロック オーバー)・・・・・・!?」
トライアルKは地面を転げ回った後、フラフラと立ち上がった。
―スペード10・J・Q・K・A(テン・ジャック・クイーン・キング・エース)―
ブレイド・キングフォームはキングラウザーに5枚のカードを読み込ませた。
―ロイヤルストレートフラッシュ―
トライアルKとブレイド・キングフォームの間に5枚のカード型のエネルギーの板が並んで出現する。
「うぅ・・・ウェエエエエエエエエイッ!!」
キングラウザーを一閃した瞬間、トライアルKに向かって眩い光を放つ極太の光線が放たれた。光線は5枚のカード型のエネルギーを貫いてトライアルKを直撃した。
「グ・・・ヌ・・・グボォッ!!」
眩い光が辺りを包み、激しい風が吹いて、それらが収まったとき、トライアルKは跡形もなく消滅していた。
「たった2撃であの偽者を・・・」
「やったな・・・剣ざ・・・」
ギャレンがブレイド・キングフォームに近寄った瞬間、ブレイドはギャレンをキングラウザーで斬りつけた。
「な・・・に・・・!?」
ギャレンは斬られた部分に手を当てて下がる。
「まさか・・・ジョーカーの本能が!?」
「う・・・ウォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!」
ブレイドの全身から消し飛ばされそうなほどのプレッシャーが発せられる。木々は揺れ、風は唸り、山は震えている。この力、ギャレンとカブトではどうしようもない。
「ど・・・どうすれば!?」
「まったく・・・しょうがない奴らだね」
その声が聞こえた直後、ブレイドは前かがみに地面に倒れプレッシャーは失せた。ブレイドの変身が強制解除され、ブレイドは剣崎の姿に戻る。
「剣崎!!」
橘は変身を解除して剣崎に駆け寄る。どうやら気絶しているだけで無事のようだ。天道は剣崎を気絶させた人物に気付いて、変身解除して歩み寄る。
「おばあちゃん・・・どうして?」
剣崎を気絶させたのは幻海だった。幻海は高速でブレイドの背後に回り当身をしたのだ。
「あの化け物が来た時にたぶんこうなるだろうと思ったのさ。だから今までずっと力を溜めてたんだよ」
さすがおばあちゃんだ。天道は改めて幻海のすごさを知った。
 
学園都市有数の大企業スマートブレイン社
今、その本社ビルに忍び込もうとする男がいた。闇に隠れながら少しずつ歩を進めるその男の名は・・・草加 雅人(くさか まさと)。
「待っていてくれ・・・ひより」
闇夜の中で、ただ雲の切れ間の月だけが明るかった。
 
次回予告
天道「雅人・・・! 何故お前がここにいる!?」
草加「邪魔しないでくれるかなぁ・・・昔から鬱陶しいんだよ、君は」
黒岩「珍しいな、吉影君。行くのか?」
吉影「ああ、久しぶりだよ。あんなに美しい手をした女性は・・・」
天道「俺の・・・俺のカブトゼクターが・・・・・・!
次回、学園都市の日常・科学サイド『疾走するJ/惨状、草加雅人』
これで決まりだ」
 
フィリップ「今日の最強ヒーローは『天道幻海』
霊光波動拳という拳法を極めた天道総司のおばあさんだ。霊光波動拳というのは人間の全身を覆っている霊気という力を自由自在に操って戦う拳法らしい。その一撃は仮面ライダーの装甲でもダメージは免れない。天道総司も幻海の元でこの拳法を修行していたらしいけど、霊力が足らずに形だけの体術に止まってしまったらしい」
PR
Comment
              
Name
Title
Adress
URL
Comment
Color
Emoji Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
Secret 管理人のみ閲覧できます
Password   
* コメントの編集にはパスワードが必要です
使用BGM
by Joker 2012/02/08(Wed)01:15:38 Edit
※BGM1『サスペンス』(遊戯王5D'sより)
※BGM2『遊星たちの日常』(遊戯王5D'sより)
※BGM3『バリカンのテーマ』(チャージマン研!より)
※BGM4『ジュラル星人のテーマ』(チャージマン研!より)
※BGM5『殺人レコード恐怖のメロディ』(チャージマン研!より)
※BGM6『緊張』(遊戯王5D'sより)
※BGM7『祈り』(仮面ライダー剣より)
※BGM8『サソード』(仮面ライダーカブトより)
※BGM9『FULL FORCE』(仮面ライダーカブトより)
※BGM10『勇壮たるレンゲル』(仮面ライダー剣より)
Copyright ©  -- teamBDRの軌跡 --  All Rights Reserved
Designed by CriCri Material by 妙の宴
忍者ブログ  /  [PR]