とある魔術の進研ゼミ

このシーンを思い出してお楽しみください↑

「――――テメェは、第1志望に行きたくないのかよ？」
魔術師の吐息が停止した。
「テメェら、ずっと待ってたんだろ？　好きなことできる時間を削らなくても済む、先取りと復習が1日20分で済む、そんな誰もが笑って誰もが望む最っ高に最っ高な幸福な結末（ハッピーエンド）ってヤツを！」
　残り時間わずかな時計の針が、カチリと嫌な音を発した。
　それでも、上条は諦められない。
「ずっと待ち焦がれてたんだろ、こんな教材を！　赤点取らないための場つなぎじゃねえ！　テスト期間終わるまでの時間稼ぎじゃねえ！　他の何者でもなく他の何物でもなく！　テメェのその手で、第1志望に行ってみせるって誓ったんじゃねぇのかよ!?」
　バキン、と鉛筆を握る右手の人差指の爪に亀裂が走り、真っ赤な鮮血が溢れてきた。
　それでも、上条は諦めたくない。
「ずっとずっと主人公になりたかったんだろ！　見本のマンガみてぇにCMみてぇに、勉強も部活も両立できる、そんな魔術師になりたかったんだろ！　だったらそれは全然終わってねぇ!!　始まってすらいねぇ!!　ちっとぐらい長いプロローグで絶望してんじゃねぇよ!!」
　魔術師の声が、消えた。
　上条は、絶対に諦めない。その姿に、魔術師達は何を見たのか。


「――――手を伸ばせば届くんだ。いい加減に始めようぜ、魔術師！」


さぁ、君も始めよう。

進研ゼミ。



第1志望に行った上条当麻↑


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