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~teamBDRの酒場~
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teamBDR
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男性
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高校生
自己紹介:
このブログは退屈な日々を革命すべく集まった6人のブログなんDA。
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[Joker(ジョーカー)]この団を作った人。学園都市の日常・科学サイドを書いてるのはこの人。ボディサイドのガイアメモリをコンプしている。最近、teamBDRが満足同盟となんら変わりない事に気づいたが、狙ってなどいなかった。いや、ホンとにマジで。まあそんな事はどーでもいいから、満足しようぜ!!

[ナレ神(シン)] 貴重な「純粋なツッコミ役」。LUKEとは実況・解説コンビである。最近、兄のオタクライフを書いた記事が大ヒットした。

[ガチャピン]旧かみやん。最近はこっちの名を名乗るほうが多い。通称、魯迅(ろじん)。又は、北大路魯山人(きたおおじろさんじん)。もうなんか『お姉ちゃん』しか言わないかわいそうな人。teamBDRの中でもトップクラスにアレな人なんDA。 

[S(サジタリウス)] 変態である。クラスの女子、挙句の果てには学校の先生にまで変態と言われてしまったぞ!この変態軍人めが!!

[Sgt.LUKE(サージェント.ルーク)] おそらくこの団最強の男。その脳内は無限のユーモアにあふれている。もしかしたらアンサイクロペディアを超えているかもしれない。ちなみに食玩のサイクロンメモリを持っている。

[XILE(ザイル)] 割と普通人。EXILEのファン。この団に入ってからまわりに毒されてきた。被害者。だが本人は楽しそうである。
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第9話「失われたD/ロスト・メモリー・フラッシュバック」
 
作者 Joker

これまでの学園都市の日常・科学サイド
サッカー対決のリベンジを求める霧彦との決戦に臨んだ翔太郎。お互いに変身して戦うが、コカパクアプの拳に気を取られたダブルは地中に潜んでいた地縛神Ccarayhua(コカライア)に気が付かなかった。その不意の一撃を受けたダブル。そして翔太郎は頭部へのダメージで記憶を失ってしまったのだった。
果たして翔太郎は記憶を取り戻すことができるのか・・・!?
 
「ちくしょぉ~~~ッ! 何も思い出せねぇ!!」
鳴海探偵事務所のベッドに座って翔太郎は頭を抱え込みながらうめき声を上げている。
「フィリップさん、お医者さんは何て?」
初春は佐天と一緒にお茶を入れながら聞いてみる。
「重症らしい・・・この先記憶が戻るかどうか・・・・・・」
そう言ってフィリップまで頭を抱え込んでしまった。
「まあまあ、考え込んでもどうにかなるものじゃあないですし。今は信じて待ちましょう」
佐天は入れたてのお茶をテーブルに運んだ。暖かそうな湯気がティーカップから立っている。
「そうだ。佐天さんの言う通りだ。とりあえず何か記憶を呼び覚ますような刺激を与えるのはどうだ?」
承太郎はティーカップに注がれた熱々の紅茶を口に含む。
「承太郎さん、久しぶりですね。今まで何やってたんですか?」
正直、初春は今までここに承太郎がいた事に気づいていなかった。
「承太郎さんは僕たちの頼みでこの街に残ってミュージアムについて調査していてくれたんだ」
フィリップが説明を入れる。
ミュージアムの情報を手に入れたいのは山々だが、ミュージアムに目をつけられている自分たちでは無理なことだった。そこでフィリップの提案で翔太郎は承太郎にミュージアムについての調査を依頼したのだ。彼なら街の外の人間だからすぐに感づかれることもない。さらに承太郎はスタンド使いとして過去にさまざまな経験を積んできている。承太郎は快く承諾してくれたのであった。
だが初春は疑問に思う。
「でもフィリップさんの地球(ほし)の本棚でミュージアムについて検索することはできなかったんですか?」
「それは無理なんだ」
コンピュータの分野において、サーバーというものが存在する。サーバーとは、ユーザーに対してさまざまなサービスを提供するシステムの事だ。
専門的な事はともかく、地球(ほし)の本棚にもサーバーに相当するものが存在する。そしてそれはミュージアムの手の中にあるのだ。だからフィリップがミュージアムに関する情報を検索しようとしても、ミュージアムが持つサーバーが制限をかけることで検索をキャンセルされてしまうのだ。
フィリップは翔太郎の方を見る。翔太郎は目の前に置かれた茶にも手をつけず、頭を抱え込んで動こうとしない。
フィリップには今の翔太郎の苦しみがよくわかる。何故ならフィリップ自身も記憶喪失で、自分が何者なのかも一切わからないからだ。自分がどのようにして育ち、家族にはどんな人がいて、どうして地球(ほし)の本棚などという能力を持っているのか。自分の過去についても制限がかけられているため検索することもできず、自分を知っている人もいない以上、フィリップにそれを知ることはできない。
だが翔太郎は違う。翔太郎のことを知っている人はたくさんいる。だから希望はある。
「こういうときに頼りになるのは・・・」
フィリップの脳裏にある人の名前が浮かぶ。あの人なら翔太郎を元に戻してくれるかもしれない・・・
その時、事務所の中にいた誰もが気づいていなかった。窓からこちらを覗くその瞳に。
 
フィリップたちは承太郎の運転する車に乗ってある場所へと向かうことにした。
そんな彼らを静かに見送る男が1人いる。天道総司。背面の髑髏の柄がプリントされた黒いジャケットに青いダメージジーンズという今時の若者風の出で立ちだ。
「・・・これでいいだろう」
天道は後ろに向かって話しかける。
「ええ、あれが左翔太郎とフィリップ。それから彼らの仲間たちよ」
先程まで誰もいなかった背後から女の声が返ってきた。シュラウドだ。天道は振り返って見る。相変わらず全身を包帯で巻き、黒の帽子に黒のサングラス、黒のコートの黒尽くめの格好だ。
シュラウドは神出鬼没だ。気がつけばいつも背後に現れている。その不気味さにももうなれた天道は、
「左翔太郎とフィリップ・・・あれが巷で噂の風都の仮面ライダー、コードネーム・ダブルの正体か」
天道は溜息をついて、
「何故奴らを身に行けと言った?」
シュラウドに対する質問、というよりは文句に近かった。
「必要だから。これからの私とあなたの関係のために」
「俺を利用するつもりか?」
天道は誰かの下につくことが許せなかった。自分の運命は自分で決めるという持論のためだ。
「それを今明らかにする必要はない」
シュラウドの決まり文句。彼女はこうやって天道に真意を教えない。いつものことなので天道も余計な追求はしない。だがそれだけに苛立つ。
「とりあえず約束のものよ。受け取りなさい」
そんな天道をなだめるように、シュラウドは自身の隣にあるバイクを目で指して言った。約束とは『翔太郎とフィリップを確認したら、あるものを渡す』というものだ。
「カブトエクステンダー、ZECTの技術を取り入れた高性能バイク」
取り入れた、ということはシュラウドが作ったのだろう。シュラウドはどこかの技術者なのだろうか。考えれば考えるほど彼女の正体はわからなくなってくる。
とりあえず天道はカブトエクステンダーとその説明書をもらった。
「今はあなたの好きにしていればいい」
天道はその場から去って行くシュラウドの背中を見送った。
「・・・ああ、じゃあ好きにさせてもらう」
天道は説明書を開き、バイクの前面にあるモニターを見る。このバイクにはワームサーチャーが備えられており、ワームがその姿を現したら感知して知らせてくれる機能がついているようだ。
さらに説明書を開くとワームを感知したときにケータイにメールを送る機能の説明が書いてあった。これがあれば相当便利だろう。天道はケータイを取り出し、バイクのモニターを見ながらその場で設定を始めた。
 
ここはサティスファクション地区。辺りを鉱山と砂地に囲まれた西部風の町。
「なるほど。翔太郎が記憶喪失に」
「そうなんです、鬼柳さん」
ここはサティスファクション地区のとある酒場。フィリップは鬼柳ならば翔太郎に何か思い出させることができるかもしれないと考え、ここで彼と落ち合ったのだった。
酒場のカウンターテーブルの一番入り口に近い席に翔太郎、その5メートル先の一番端の席に鬼柳、それ以外の者は全員同じ丸テーブルに座っていた。フィリップたち以外に客はいない。
「翔太郎、お前俺のことも覚えてねえのかよ?」
鬼柳に突然話しかけられ翔太郎はとても慌てている。少しドギマギした後、
「いいや・・・知らない。誰なんだ? あんたいったい・・・」
それを聞いて鬼柳は溜息をつき、
「そうか、俺の存在はお前の魂に深く刻まれていると思ってたんだがな・・・」
「卑屈になるのはよしてくれ、鬼柳さん」
フィリップは固唾を呑んで見守っている。
「まあせっかく酒場に来たんだ。酒の1杯でも飲んでいけよ。マスター、彼らにホットミルク砂糖抜きを。俺たちにはマッカランのストレートをくれ」
この酒場のマスター、乱場 羅流(らんば らる)は注文を聞いた3分後、フィリップたち4人にホットミルク砂糖抜きを、鬼柳にマッカランのストレートを2人分運んできた。
「ほらよ、翔太郎」
鬼柳はカウンターテーブルの上でグラスを滑らせ翔太郎の元に届ける。そしてそれは翔太郎の手中にきれいに収まった。
「俺からのおごりだ。さあ・・・」
飲めよと言おうとした時、
「いや、飲めねえな」
さっきまで慌てていた様子の翔太郎は急に落ち着いてそう言った。さらに翔太郎は続けて、
「他人からの酒は飲めねえ。酒ってのは孤独を味わうもんだからな」
そして翔太郎は鬼柳がやったようにグラスを滑らせ、鬼柳の元にグラスを返した。
「なっ・・・! お前・・・・・・」
鬼柳は唖然としている。いつもの翔太郎だったら喜んで『いただきまーす』と言っているところだ。
「なんだか今日の翔太郎さん・・・」
「うん、正真正銘のハードボイルドって感じね」
初春と佐天は今の翔太郎をそう評した。いつもは大事なところで冷酷になりきれずつい甘さを見せてしまう翔太郎が、親友がくれた酒を飲めないと言ってつき返した。普段の翔太郎なら新しいおもちゃを買ってもらった子供のように半ばはしゃぎつつ『酒なんて何年ぶりだろう』と言っているところだ。
これも記憶喪失の影響なのだろうか?
「ほう・・・青年、いい目をしているな」
マスターの乱場さんが翔太郎に興味を示した。どうやら今の態度が気に入ったらしい。
「よしてくれ。今の俺は本当の俺じゃない。中身なんかない」
空虚な目をした翔太郎は謙虚とも取れる態度を取った。マスターは感嘆の息を漏らして、
「気に入ったぞ、青年。それだけハッキリものを言うとはな。いい度胸だ。翔太郎とかいったな?」
マスターは翔太郎の前に空のグラスを置いて、
「いつでも好きな時に飲みに来るといい。私からおごろう」
翔太郎は空のガラスを数秒見つめた後、黙ってそれを受け取った。
「は、ハードボイルド・・・ハードボイルドよ・・・初春」
佐天は今まで見たこともない翔太郎に動揺を隠せなかった。その時、
バタンバタンと酒場のウエスタンドアを鳴らしながら数人の男が入ってきた。
「左翔太郎、左翔太郎はいるか?」
先頭に立っているスーツ姿の男が呼んでいる。
「左翔太郎・・・俺か?」
その呼びかけに翔太郎は反応してしまった。
「そう、お前だ」
スーツ姿の男はいきなり翔太郎の襟首を掴んできた。
「おい」
それを見た鬼柳はスーツ姿の男に歩み寄り、握り締めた右拳で男を殴りつけ、
「待てよ」
と言った。スーツ姿の男はふらついて右手で頬を押さえている。
「ぐむぅ・・・俺の名前は矢車想。俺は彼に用事があるんだ」
「用事?」
鬼柳が聞き返すと矢車はああと返して、
「彼は俺たちの大切なものを奪ったんだ」
 
昨日の夜。
ZECTが保管していたマスクドライダーシステム第1号、ドレイクゼクターが何者かによって盗まれた。監視カメラを確認したところ、ドレイクゼクターを持って逃げる1人の男が確認できた。それが左翔太郎だったのだ。
矢車には信じがたい事実だった。あの伝説のサティスファクションがこんなことをするとは考えにくい。ワームが擬態していた可能性もある。だがは左翔太郎に会わなければそれもわからない。だから矢車は真実を知りたくてこの任務を受けたのだった。
 
「とにかく、彼には我々についてきてもらう。事情は話せないがとにかくついてきてもらう」
矢車は翔太郎の腕を掴んで引っ張る。
「翔太郎、お前何もやばいことはやっちゃいねえよな?」
鬼柳は怒鳴るように尋ねるが、
「いや、俺何も覚えてねえから・・・そもそもあんた誰?」
「ほら見ろ! 全然覚えてねえって言ってるじゃねえか!」
鬼柳は矢車を指差して文句を言うが、
「じゃあついてきてもらう」
矢車の部下が翔太郎を取り囲む。
「てめえ!!」
鬼柳が矢車たちを蹴散らすためと踏み込もうとしたとき、
「待ちなされ」
鬼柳の目の前を何かが掠めて飛んでいった。それは壁に突き刺さって動きを止める。アイスピックだった。そしてそれを飛ばしたのはマスター。
「ここはサティスファクション地区。デュエルの町だ。揉め事はすべてデュエルでけりをつけなければならない」
それを聞いた矢車はフッと笑って、
「いいだろう。左翔太郎、デュエルをすればお前が本当に犯人なのかわかる」
矢車は懐からデッキを取り出した。
「待ってください! 矢車さん、こんな奴らのいうことを真に受ける必要なんかありませんよ」
そう矢車の部下の1人が言った時、
鬼柳は矢車の腹に向かって満足パンチを撃ち込んだ。矢車の顔がグシャグシャに潰されたティッシュのように苦悶で歪む。
「てめえ! 普段部下にどんな教育やってんだ! デュエルは挨拶だって小学校で習わなかったのか!!」
矢車は怒鳴られ、ふらつきながらも立ち上がり、
「ぐむぅ・・・すまなかった。今度からはデュエルは申し込まれれば受けるものだと教えるようにする・・・・・・」
 
酒場の表、ウエスタン風の街並み、砂の地面の上を枯れ草が転がっている。
「翔太郎、これが君のデッキだ」
フィリップは翔太郎がサティスファクション時代から愛用しているデッキとデュエルディスクを渡した。矢車はすでに臨戦態勢だ。
「デュエル・・・やっていた記憶はないが、やり方は覚えている」
翔太郎はデュエルディスクを装着し、デッキをセットした。
もしかしたらデュエルを通じて何か思い出すかもしれない。翔太郎もフィリップたちもそれに期待した。
翔太郎と矢車は対峙して、
「デュエル!」 「デュエル!」
矢車LP 4000 翔太郎LP 4000
デュエル開始の宣言をした。互いに手札を5枚引く。
「先攻はそちらからでかまわない」
矢車は翔太郎に譲ろうとしたが、
「いや、そっちからでかまわない」
翔太郎に譲り返された。矢車はそうかと言って先攻を取りドローしようとした。その時、
「俺のターン、ドロー」
翔太郎が先攻を取りドローした。矢車は唖然としている。
「さすが翔太郎だ。開始早々早速相手にプレッシャーをかけた」
鬼柳は腕を組みうなずいた。
「俺は『WR(ウィンドライダー)‐ピンホイール・ナイト(Lv4 攻1800/守500)』を召喚」
翔太郎のフィールドに1メートルほどもある風車(かざぐるま)を持った戦士が出現した。
「ピンホイール・ナイトの効果発動。デッキから攻撃力1000以下のWRと名についたモンスターを手札に加える」
『WR‐サイクロン・マジシャン・ガール』を矢車に見せ手札に加えた後、翔太郎はターンエンドした。
「俺のターン、ドロー。俺は『氷竜(ひょうりゅう) (Lv4 攻1900/守1400)』を召喚」
矢車の場に2メートルほどの青い人型のロボットが現れた。
「マジックカード『二重召喚(デュアルサモン)』発動。その効果により、このターン俺はもう1度通常召喚を行うことができる。『炎竜(えんりゅう) (Lv4 攻1900/守1400)』を召喚」
氷竜と似た見た目の赤いロボが現れる。
「1ターンにモンスターを2体も! これじゃあ翔太郎さんは相手の攻撃を防ぎきれない!!」
佐天は矢車のタクティクスに驚愕した。
「あの矢車とかいう男・・・ガオガイガーデッキ使いか。これは相当のつわものだな」
まだデュエルは始まったばかりだが鬼柳も矢車の強さを感じ始めていた。まだこれから何か起こりそうな、そんな感じがするのだ。
「悪いが速攻で決めさせてもらう。マジックカード『コーリング・ソウル』を発動。自分の場に同じ攻撃力のモンスターが2体以上存在する時、その攻撃力と同じ攻撃力のモンスターをデッキから2体まで特殊召喚する。俺の場に存在している氷竜と炎竜は共に攻撃力1900。よって俺のデッキから『風龍(ふうりゅう) (Lv4 攻1900/守1400)』と『雷龍(らいりゅう) (Lv4 攻1900/守 1400)』を特殊召喚する!」
矢車の場に氷竜、炎竜とよく似た緑と黄のロボットが現れる。
「モンスターが4体も・・・!!」
佐天は矢車の底知れぬ実力に恐れ、
「まずい・・・今の翔太郎にこれを対処できるか・・・・・・」
鬼柳は翔太郎の身を案じた。
「まだだ。ここまではまだ序曲。ここからが俺の完全調和(パーフェクトハーモニー)の始まりだ。場の氷竜と炎竜を墓地へ送り、エクストラデッキから『超竜神(ちょうりゅうじん) (Lv8 攻2800/守2500)』を融合召喚! シンメトリカルドッキング!」
立体映像(ソリッドビジョン)の氷竜と炎竜が変形をしながら合体を行っていく。やがて氷竜が右半身、炎竜が左半身の巨大なロボットが完成した。
超竜神は融合モンスターだが『融合』のマジックカードを必要としない。場の氷竜と炎竜を墓地に送ることでのみ融合召喚できる特殊なモンスターなのだ。
「さらに俺は風龍、雷龍を墓地に送り、エクストラデッキから『撃龍神(げきりゅうじん) (Lv8 攻2800/守2500)』を融合召喚! シンメトリカルドッキング!」
超竜神と同じく、風龍と雷龍も撃龍神へと合体する。
レベル8の最上級モンスターが2体。しかも矢車はこれを初手でそろえてしまった。
「鬼柳さん・・・僕も何度かデュエルモンスターズについて調べたことがある。相当まずい状況じゃないですか? 逆転は難しいかも・・・」
フィリップは翔太郎のデッキ内容を知っている。確かに逆転の可能性を秘めたカードはあるが、それを引けるかは運しだいだ。
「大丈夫だ・・・翔太郎は今までこんなピンチを何度も乗り越えてきたんだ・・・・・・」
鬼柳の脳裏にあの頃の思い出がよぎる・・・
 
「翔太郎、まだできないのかよ?」
鬼柳は翔太郎に催促する。翔太郎はチームサティスファクションの料理係だった。今日は記念すべきクリスマスだというのに、夜の8時を回ってもまだ1品もできていない。
「ああ。やっぱり電子レンジで5キロもある七面鳥を焼くなんて無謀だったんじゃねえか?」
翔太郎が愚痴をたれると、
「何を言うか! 王者たる者、クリスマスは七面鳥だッ!」
バンッとジャックが机を叩いて叱咤した。今の衝撃で折り紙で作った壁の装飾品が揺れた。
「いや、やっぱ無難にから揚げにしといた方がよかったんじゃねえか・・・」
クロウがうつむきながらボソッと言う。クロウがつけているパーティー用の髭メガネも悲しく下を向く。
「俺もそう思う」
遊星はクラッカーをいつでも引ける状態でいったい何時間待っているだろう。
「ええい! うるさいうるさいうるさいッ!! とにかく七面鳥なのだッ!!」
ジャックは頭にかぶった三角帽子を握って地面に叩きつけた。
「お前ら、そんなにジャックを責めてやるなよ。買ってきちまったのは俺なんだからよ・・・」
アフロヘアーのかつらをかぶった鬼柳の頭が揺れる。
4人の口論が続く中、翔太郎はひたすらに電子レンジで七面鳥を焼くしかなかった。
サテライト地区のとある廃マンションのいつかの年のクリスマスの出来事。外は雪が降っていた・・・
 
「翔太郎、思いだせッ!!」
突然、鬼柳が叫んだ。
「どんな苦難もお前はそのカードたちと乗り越えてきたはずだぜ! だから信じろ、そのデッキを!!」
正直なところ、そんなことを言われてもそもそも翔太郎には鬼柳がいったい誰なのかわからないので、何のことを言われているのかさっぱりだった。だがこのカードたちに妙な親近感を感じているのは確かだった。
「コーリング・ソウルを使用したターンはバトルフェイズを行えない。俺はカードを1枚伏せてターンエンドだ」
「俺のターン」
翔太郎はカードを1枚ドローする。引いたカードはマジックカード『ライトニング・ボルテックス』。手札を1枚捨てることで相手の場の表側表示モンスターを全滅させることのできるカードだ。
「俺は手札を1枚捨て、ライトニング・ボルテックスを発動。超竜神と撃龍神を破壊する」
超竜神と撃龍神の頭上に稲光が走る暗雲が現れる。
「そうはさせない。超竜神の効果発動! 1ターンに1度、相手の魔法・罠・効果モンスターの効果が発動した時、手札を1枚墓地に送る事でその発動を無効にし破壊する。よって俺はライトニング・ボルテックスを無効にする!」
超竜神が極太のミサイルのようなものを装備する。
「イレイザーヘッド、射出!」
イレイザーヘッドと呼ばれたそれが振動すると暗雲は一瞬にして消し去られた。
「くッ・・・なら俺は『WR‐ワールウィンド(Lv3 攻500/守1400)』を守備表示で召喚。そしてその効果!」
それは召喚成功時、手札と同じ数まで場に『つむじ風トークン(Lv1 攻100/守100)』を特殊召喚する効果。翔太郎の手札は4枚。場の空きスペースは3つ。よって生成されるトークンは3体。
翔太郎の場に1メートルほどの高さの竜巻が、そしてそれの半分ほどの大きさの竜巻が3体現れる。
「ワールウィンドの効果を使用したターン、自分は手札からカードをプレイすることはできない。ピンホイール・ナイトを守備表示にしてターンエンド」
「防戦一方か? 俺のターン、ドロー」
矢車の場のモンスターは2体。翔太郎の場には5体。新たにモンスターを召喚されても2体は残る。このターンの攻撃をしのぐことは可能なはずだ。
「残念だが、俺の攻撃をしのぐことは不可能だ。俺の場の撃龍神は1度のバトルフェイズで相手モンスターすべてに攻撃することができる」
「何だと!?」
翔太郎の顔に焦りが浮かぶ。
「唸れ疾風! 轟け雷光! 双頭龍(シャントウロン)!!」
矢車が叫ぶと撃龍神は螺旋を描きながら突進してくる黄と緑の2体の龍を発射した。2体の龍は翔太郎の場を食い荒らすかのように暴れ回り、翔太郎のモンスターを全滅させた。
幸いにも翔太郎のモンスターはすべて守備表示だったため、ライフポイントへのダメージはなかった。だが、
「まだ俺には超竜神の攻撃が残っている。超竜神でダイレクトアタック!!」
超竜神の2丁のビームガンの連射が翔太郎を襲う。
「ぐわあああああ!!」
ビームは翔太郎の周囲に着弾し砂埃を巻き上げる。
「翔太郎!」
「翔太郎さん!」
今の攻撃で翔太郎はLP1200となった。一方、矢車は無傷のLP4000だ。フィリップや佐天らは砂埃に隠れている翔太郎に向かって叫んだ。
 
「ちくしょお・・・俺はこのまま負けるのか・・・・・・?」
吹きすさぶ突風と舞い上がった砂埃の中で翔太郎は敗北を覚悟しようとしていた。
「まあいい・・・記憶の無い俺に失うものなどない・・・」
翔太郎は構えていた腕を静かに下ろそうとした。
その時、翔太郎のデッキの一番上のカードが眩いばかりの閃光を放ち始めた。
「・・・!! これは・・・・・・」
 
翔太郎のカードが放つ閃光は砂埃の外の観客(ギャラリー)にも見えていた。
「何だ? いったい・・・」
矢車は右腕で顔を覆う。眩しすぎて翔太郎のほうを直視できない。
「これは・・・俺がこのデッキと共に積み上げてきた栄光だ」
「栄光?」
砂埃が晴れ翔太郎が姿を現す。そして謎の輝きも次第に失せていく。
「忘れてたぜ。俺がこのデッキと共にすごしてきた日々を。紡いできた絆を。危うく失うところだったぜ」
翔太郎の眼に闘志が宿り、矢車をキッとにらみつける。
「翔太郎!」
もしやと思い鬼柳は呼びかけた。
「ああ、鬼柳。今度の酒はありがたくもらうぜ」
翔太郎は鬼柳に笑みを返した。
「翔太郎さんが・・・!」
「復活した!」
初春と佐天は手を取り合って喜ぶ。
「さあ矢車。今度はこっちの番だ。覚悟しろ」
翔太郎は矢車に視線を戻す。
「ついにサティスファクションの本領を発揮か・・・いや、ワームであるという可能性はまだ否定できない。」
ここでどのようなプレイをしてくるか。それによってこの翔太郎が本物か偽者かが判別できる。もし本物ならば翔太郎は矢車が完璧に耕したフィールドという名の畑を、すべてを荒らしつくす台風のような戦術で一瞬にして攻め込んでくるだろう。
「俺はバトルフェイズを終えたがターンを終了してはいない。俺は1枚カードを伏せてターンエンド」
今伏せたのは超竜神と撃龍神をパワーアップさせるトラップカード『ザ・パワー』。さらに先のターンに伏せたもう1枚のカードは相手の攻撃宣言と同時に相手の攻撃表示モンスターを全滅させるトラップカード『聖なるバリア‐ミラーフォース‐』。翔太郎が守りに徹しようと、高攻撃力モンスターで攻めに回ろうと、臨機応変に対応できる万全の体制だ。
「俺のターン・・・」
翔太郎はデッキトップに目をやる。おそらくこのターンが勝敗を分かつ一線になるだろうと翔太郎はデュエリストの本能で理解していた。
「吹いてくれよ、追い風・・・ドロー!!」
今、翔太郎は運命のカード『WR‐ジョーカー・マジシャン』を引いた。
「俺は『WR‐サイクロン・マジシャン・ガール(Lv4・チューナー 攻1000/守700)』を召喚!」
翔太郎のフィールドにそよ風を吹かせながら、緑の魔法装束を身に纏った落ち着いた雰囲気の女性が現れた。
「さらに効果発動! このモンスターの召喚に成功した時、手札から『WR(ウィンドライダー)』と名についたレベル4以下のモンスターを特殊召喚する。来い!  『WR‐ジョーカー・マジシャン(Lv4 攻1900/守1500)』!!」
不敵な笑みを浮かべた黒の魔法装束の男性が現れた。
「ジョーカー・マジシャンにも特殊能力が存在する。『WR(ウィンドライダー)』と名についたモンスターの効果によってこのモンスターが特殊召喚されたターン、自分の場のカードは破壊されない」
矢車は不安を覚える。何かとてつもないものが来る気配がする。
「行くぜ!  『WR‐ジョーカー・マジシャン』に、チューナーモンスター『WR‐サイクロン・マジシャン・ガール』をチューニング!」
サイクロン・マジシャン・ガールが4つの光の輪となり、ジョーカー・マジシャンがそれを通り抜けていく。
「緑と黒、知恵と力が交わりし時、想いの風が守護神を呼ぶ! シンクロ召喚!!」
輪を通り抜けたジョーカー・マジシャンが光り輝いてその姿を変える。
「飛び立て、『サイクロン・ジョーカー・ドラゴン(Lv8 攻2700/守2500)』!!」
右に緑、左に黒の雄大な翼を背に携えた白き竜が翔太郎のフィールドに降臨した。
「サイクロン・ジョーカー・ドラゴンの効果発動。手札のモンスターカードを1枚墓地に送ることで相手の場のマジック・トラップカードを1枚破壊する」
翔太郎は矢車の場の2枚のリバースカードの内、右の1枚を選択した。
「サイクロン・エフェクト!」
サイクロン・ジョーカー・ドラゴンの右の翼が緑色のオーラの風を起こし、選択したリバースカードを直撃する。そのリバースカードの正体は『聖なるバリア‐ミラーフォース‐』。
「ミラーフォースか。ジョーカー・マジシャンの効果で俺のモンスターはこのターン破壊されない。どうやらはずれだったか?」
翔太郎はニヤリと笑い、矢車は眉間にしわを寄せる。
「ここは臆せず攻める! バトルだ!」
翔太郎が自身の切り札で攻めてくる。だが矢車には翔太郎の切り札に対抗するべく用意していたリバースカードがあった。
「俺はこの瞬間、リバースカード発動! 『ザ・パワー』!! 場の超竜神と撃龍神を墓地に送り、エクストラデッキから幻竜神(Lv9 攻3000/守2300)と強龍神(Lv9 攻3000/守2300)を特殊召喚する!」
矢車のフィールドが眩い光に包まれ、青と黄の幻竜神と緑と赤の強龍神が現れた。
「関係ないぜ。サイクロン・ジョーカー・ドラゴンで強龍神を攻撃する。そしてその時、サイクロン・ジョーカー・ドラゴンの第2の効果を発動する。ジョーカー・マキシマムドライブ!」
サイクロン・ジョーカー・ドラゴンの左の翼が黒色のオーラの風を起こし、強龍神を上から押さえつけるように吹き荒ぶ。
「サイクロン・ジョーカー・ドラゴン第2の効果。それは自分のモンスターが戦闘を行うダメージステップ計算時、自分の墓地からモンスター1体を除外することで相手モンスターの攻撃力と守備力をエンドフェイズ終了時まで半分にする」
強龍神には戦闘を行う相手モンスターの効果を無効にする効果がある。だが、このターン翔太郎のモンスターはジョーカー・マジシャンの効果で相手のカードの効果は受けない。
強龍神は攻3000/守2300から攻1500/守1150へとパワーダウンした。
「だが強龍神は自身の効果によりは戦闘では破壊されない!」
「だがダメージは通るぜ。くらえ、サイクロン・ジョーカー・ドラゴンの攻撃! ダブル・エクストリームッ!!」
サイクロン・ジョーカー・ドラゴンの口から緑と黒の光線が並行して発射される。それが強龍神を直撃して爆発を起こす。
「ぐむぅ・・・!」
爆風が矢車を襲い、矢車のライフはLP4000からLP2800に減った。
「やったぁ!!」
佐天と初春が翔太郎の反撃に喜んでいる。
だが戦局は依然として矢車に有利だ。強龍神は効果によって戦闘破壊を免れている。つまり今の戦闘で矢車はダメージを受けただけで他に失った物は何も無い。
さらに矢車のライフ、LP2800に対して翔太郎はLP1200だ。ライフポイントでもまだ逆転していない。
次の矢車のターン、ジョーカー・マジシャンの効果は切れ、サイクロン・ジョーカー・ドラゴンは効果が使用できず強龍神に破壊される。そして幻竜神のダイレクトアタックにより翔太郎のライフは0となる。
矢車は勝利を確信し、安心して溜息をついた。だが矢車の考えは翔太郎にもわかっていた。
翔太郎の手札にあるカード、速攻魔法『エンドレス・ウィンド』。自分のモンスターが戦闘を行い相手モンスターが破壊されなかった時発動できる。このターン500ライフポイントを払う毎にもう1度戦闘を行うことができる。
500ライフを払い、サイクロン・ジョーカー・ドラゴンのジョーカー・マキシマムドライブで強龍神の攻守をさらに半分にすることで強龍神は攻750/守575となり、ダメージは1950ポイント。
さらに500ライフを払い、ジョーカー・マキシマムドライブを使用することで強龍神は攻375/守288となり、ダメージは2325ポイント。合計でダメージは4275ポイント。逆転を通り越してオーバーキルが可能な数値だ。これが決まれば翔太郎の勝利が確定する。
「俺は手札から・・・」
翔太郎がエンドレス・ウィンドを発動しようとした時だった。
突然、ザザァアアアンッという轟音が響き渡り、直後舞い上がった砂で視界が真っ暗になる。
「危ない! 下がっていろ」
危機を感じた承太郎は佐天たちの前に立った。
「いったい何事だ・・・?」
矢車は部下たちを自分の傍に来させる。先程の轟音は地面に衝撃波がぶつかった音だ。誰かが奇襲をかけてきたということで間違いはないだろう。
舞い上がった砂は翔太郎の周囲を覆って、翔太郎の姿を見えなくしている。矢車の脳裏に嫌な考えがよぎる。もしもこの考えが当たっているとしたら・・・取り返しがつかないことになるかもしれない。
やがて砂は晴れ、翔太郎の姿が現れた。だがそれは普通の光景ではなかった。
翔太郎は2人いたのだ。
「翔太郎が・・・2人?」
翔太郎を毎日見ているフィリップにもわからなかった。2人の翔太郎はまったく同じ姿で、まるで鏡でもあるかのように同じ体勢でそこにいるのだ。
「やられた・・・」
矢車は思わず呟く。2人の翔太郎はどちらかがワームの擬態した姿だ。だがこれではどちらがワームかわからない上に、いざとなればワームは翔太郎を人質に取ることができる。こちらから手を出すことはできない。しかし時間が経てば立つほど本物の翔太郎の身が危なくなる。
まさに八方塞のその時、承太郎が動いた。
「この2人の翔太郎・・・どちらか片方はワームだな」
矢車はそれを聞いて驚いた。ワームの存在は市民の不安を煽るため、街の上層部によって秘匿されている。それを何故この男が知っているのか?
「俺は今までこの街の裏側について調べていた。その中に人に擬態して人間社会に紛れ込んでいる地球外生命体の情報があった」
「あ、その話なら私も都市伝説で聞いたことがあります!」
佐天はハッとして思い出したように言った。どうやら上層部は都市伝説としてワームの情報を断片的に流していたらしい。ワームという真実に都市伝説といううそ臭いレッテルを貼ることで、真実はあやふやになる。矢車は非常にうまいやり方だと感嘆した。
「それがワーム・・・」
承太郎はゆっくりと2人の翔太郎へと歩み寄っていく。
「何をするつもりだ!?」
矢車は承太郎に向かって叫ぶ。下手なことをされたら本物の翔太郎が危ない。
「俺にはどちらが本物かわかっている」
そういうと2人の翔太郎は慌てた様子で、
「俺じゃない! こいつがワームだ!!」
「何言ってんだ! てめーがワームだろ!!」
とお互いに罵り合いを始めた。
「俺のスタンド、スタープラチナの能力は精密動作とパワー、人間の数倍の感度を誇る感覚器官。俺はあの砂埃の中で起こった事をすべてスタープラチナの目で見ていた。お前が翔太郎に擬態した瞬間もな・・・偽者はてめーだッ オラァッ!!」
承太郎は自分から見て右側の翔太郎をスタープラチナで殴り飛ばした。殴られたほうの翔太郎は数メートルの距離を転がりながら吹っ飛ぶ。
皆が固唾を呑みながら吹っ飛ばされた方の翔太郎を凝視している。やがて吹っ飛ばされた方の翔太郎は立ち上がり、
「貴様・・・よくも俺の擬態を見破ってくれやがったな・・・チクショォーーーーーッ!!」
吹っ飛ばされた方の翔太郎は擬態を解き、その正体であるリベルラワームの姿を現した。
「お前がワーム!!」
矢車は左腕を天に向かって伸ばす。すると左腕のライダーブレスにザビーゼクターが装着される。
「変身!」
―Henshin(ヘンシン)―
矢車の体が重厚な鎧に包まれ、矢車は仮面ライダーザビー・マスクドフォームへの変身を遂げた。
「まさか・・・! 彼も仮面ライダーだったのか!?」
フィリップは驚いているが、
「俺の調べた情報の中に、この街ではさまざまな研究機関が独自のライダーシステムを開発しているというものがあった」
「そういえば、私も都市伝説でそんな事を聞いたことがあったなぁ・・・」
「ジャッジメントでも現在、ドーパント犯罪に対抗するためのライダーシステムが開発されているっていう噂ですよ」
承太郎、佐天、初春はそう言って大して驚かなかった。
「のんびりしてる場合かよ! 佐天、初春! お前たちは危ないから酒場に戻ってろ」
鬼柳は佐天と初春と一緒に酒場の中に戻っていった。
「翔太郎! 僕たちも変身して戦うんだ」
フィリップはしゃがみこんでいる翔太郎に手を差し伸ばす。すると翔太郎はとぼけたような顔で、
「お前は誰だ? 変身って何だよ?」
フィリップは一瞬、わけがわからなかった。翔太郎の記憶は戻ったのではなかったのか?
「まさか・・・翔太郎の記憶はまだ完全には戻っていないのか・・・?」
混乱しているフィリップに承太郎は、
「フィリップ、お前も翔太郎と一緒に酒場に戻っていろ。どの道、ダブルではワームに対抗することはできない」
「でも・・・」
「この場は俺に任せろ」
翔太郎がこの調子では戦うことは不可能だ。それにここは戦場。今の翔太郎では戦闘に巻き込まれないという保証は無い。ここは頼りになる承太郎に任せるのが賢明だろう。
フィリップは大人しく翔太郎を連れて酒場に戻った。
承太郎はワームの方をキッとにらみつける。そしてスタープラチナを出して、ワームに向かって踏み込んでいく。
「オラァッ!!」
 
次回予告
フィリップ「さすが承太郎さん、スタープラチナの時を止める能力にはワームのクロックアップも効かなかったね」
矢車「だが安心するのはまだ早い。ワームはまだドレイクゼクターを持ったまま逃走を続けている」
佐天「翔太郎さんの記憶もまだ完全には戻ってないし・・・2つとも取り戻すためにがんばらないと!
次回、学園都市の日常・科学サイド『失われたD/師の帽子』
これで決まりね」
 
翔太郎「今日の最強ヒーローは『サイクロン・ジョーカー・ドラゴン』
その名の通り、俺のデッキの切り札(ジョーカー)だ。攻撃力2700・守備力2500のシンクロモンスター。手札のモンスターカードを墓地に送ることで相手の場のマジック・トラップカードを破壊できる。さらに、墓地のモンスターカードを除外することで相手モンスターの攻守を半減することができるぜ」
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使用BGM
by Joker 2012/02/06(Mon)17:22:24 Edit
※BGM1『今までのダブルは』(仮面ライダーWより)
※BGM2『思惑』(遊戯王5D'sより)
※BGM3『オタオタ探偵』(仮面ライダーWより)
※BGM4『怒り』(遊戯王5D'sより)
※BGM5『鬼柳京介』(遊戯王5D'sより)
※BGM6『鬼柳京介(ハーモニカver.)』(遊戯王5D'sより)
※BGM7『力の解放』(遊戯王5D'sより)
※BGM8『運命のジョーカー』(仮面ライダーWより)
※BGM9『マジSOS』(遊戯王5D'sより)
先生お疲れさまです
by ガチャピン 2011/04/01(Fri)14:59:26 Edit
次回は気長に待ちます
作者あとがき
by Joker 2011/04/01(Fri)00:26:26 Edit
宣言しよう! 次回は1週間以内に投稿する!!
・・・きっと、必ず

最近、イナズマイレブン3の再ブームが自分に到来しています。以前から育成途中だったネオジャパンの連中を再び育て始めたらそうなりました。現時点でイナズマジャパンよりも遥かに強いことになってます(当社比)。
彼らを最強のチームにするまではやめられそうにありません。でも次回は1週間以内に投稿します・・・必ず。
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